担当教員:森 篤史(徳島大学 理工学部理工学科 情報光コース(光系))
目的: 光を冠した学科出身であることに恥じないレベルとして、
「光が電磁波であることを理解し、そのイメージを持てるようにし、
光の波動性に起因する現象について理解する」.
概要: 教科書(梅垣真祐著「フォト二クス基礎」(倍風館))の
「マクスウェル方程式と数学」「平面波 -- 等方性均一媒質中の光波(その1)」
「回折する光波 -- 等方性均一媒質中の光波(その2)」の章を付録で補いながら講ずる.
結晶光学(「結晶内の光波 -- 異媒質中の光波」)については、博士後期課程の講義に移動させ
ていたところを、学部生のレベルに内容を減らし、再び本講義で扱うようにしています.
先行科目:「電気磁気学2」「光の基礎」「幾何光学」「ベクトル解析」
関連科目:「光演算処理」「光導波工学」「レーザー工学」
要件:先行科目を履修していることを前提として授業を行う.
工学部の学生は、本講義は受講できません.
注意:講義科目は、2時間の講義時間に対して、2時間づつの予習と復習が義務付けられています.
2/3以上の出席が求められていますので,いずれの目標も8×2/3=5.33…回以上の出席が定期試験の
受験資格となります.目標ごとに5回以上の出席が無いと、G判定(再試不可)となります.
「試験の未受験」「提出物の未提出」の度合いが高い場合は、「棄権」とみなすこともあります.
目標:
- 電磁波光学、偏光
- 回折・干渉、結晶光学
計画 :
- 1-1: はじめに、マクスウェルの方程式と数学
- 1-2: マクスウェルの方程式と数学
- 1-3: マクスウェルの方程式と数学、演習1
- 1-4: 平面波 -- 等方性均一媒質中の光波(その1)
- 1-5: 平面波 -- 等方性均一媒質中の光波(その1)
- 1-6: 平面波 -- 等方性均一媒質中の光波(その1)
- 1-7: 平面波 -- 等方性均一媒質中の光波(その1)、レポート1(25点程度)の出題
- 1-8: 小テスト1(15点程度)
- 2-1: 回折する光波 -- 等方性均一媒質中の光波(その2)
- 2-2: 回折する光波 -- 等方性均一媒質中の光波(その2)
- 2-3: 回折する光波 -- 等方性均一媒質中の光波(その2)
- 2-4: 回折する光波 -- 等方性均一媒質中の光波(その2)、演習2
- 2-5: 回折する光波 -- 等方性均一媒質中の光波(その2)、レポート2(25点程度)の出題
- 2-6: 結晶内の光波 -- 異媒質中の光波
- 2-7: 結晶内の光波 -- 異媒質中の光波
- 2-8: 小テスト2(15点程度)
評価:二つの目標をそれぞれ50点づつとして、いずれも30点以上で合格とする.
小テスト(15点程度)と演習レポート(10点)、課題レポート(25点程度)によって採点する.
二つの目標のいずれもが合格の場合に科目として合格となる.
再評価:不合格となった目標についてのみ試験(小テスト)+演習+レポートに
よって合否を再判定し、いずれの目標もが合格となれば、科目合格となる.
本年度は、前期に工学部3年生に対して波動光学が開講しました。
混乱を避けるために、新年に入ってからの再試験に類する扱いは一切行いません.
注:年度を超えての再試の扱いは、「特別履修」の制度のない学年であるため適用されません.
対象学生:情報光システムコース2年(上級学年の再受講, その他許可を受けた者を含む)
教科書:梅垣真祐著「フォト二クス基礎」(倍風館)
参考資料:
- 和達三樹著「物理のための数学」(岩波書店)
- E. Hecht, "Optics"(Addison-Wesley)
URL: http://cms.db.tokushima-u.ac.jp/DAV/person/S10802/education/WaveOptics-17-2/index.html
備考:
- 「丸暗記した正解を試験時間内に答案として書き記す」
ことは有害であることを皆さんも認識して下さい.
また、正解待ち症候群を助長しないよう努めます.
- レポート等、提出物はすべてA4縦置き横書きに限る.
また、必要な場合は、左上をホッチキス留めすること.
タイトルページに必要事項が記載されていないなど形式違反等は、受理しないこともあるし、減点の上受理することもある.
混乱を避けるために、一度受理したものを取り消すこともあり得る.
- 提出物は、学生各自がコピーを保管されたい.特に、指定日以外に提出する場合は、
提出物の受領を保証できないので、そうすることを要求する.
- オフィスアワーは、随時とします.
超多忙でない限り、仕事の手を止めて対応します.
ただ、仕事の書類などがテーブルの上に散乱したままでの対応になることについては、ご容赦下さい.
(尚、通常の講義+オフィスアワーによってのみでは単位取得が困難で、
「超過勤務相当のエキストラの補講」を必要とするような場合は、担当教員のみでは対処できません.)
- 教科書に従って進めるようにしたとき、当時の担当教員に
「『干渉』を『波動光学』ではやらないことに留意して『光の基礎』の該当する部分を講じてもらう」ように申し入れています.
- 授業担当教員は、免疫抑制剤を服用している難病患者です.
これに関連し、インフルエンザ等の場合の出停期間を厳守すること等は当然とし、
それ以外にも他の学生の指導や他の職務に支障を来たすような事態を避けることに協力を求めます.
具体例は、次のようなものです.
- 原則として担当教員に相応の瑕疵がない場合は、担当教員が学務係へ出向いての処理や担当教員が学科長・教務委員に特別措置のお願いすることはしない.
- 担当教員の他の職務に支障が出た場合は、再試等の対応を断る.程度によっては、履修取り消しの措置を進めます.
(H29.9.28)