研究テーマ -> Hybrid microscopy of LCM-DIM/AFM

共焦点系レーザー顕微鏡と原子間力顕微鏡によるハイブリッド型顕微鏡を用いた微小光学と表面ダイナミクス

LCM-DIM/AFM

共焦点系レーザー微分干渉顕微鏡と原子間力顕微鏡を組み合わせたハイブリッド型顕微鏡を使った、微小空間における干渉顕微鏡法や、カンチレバーによって溶解を促すことによる微細加工技術などに関する研究を行っています。

LCM-DIM/AFMを用いた結晶表面のシームレス観察

LCM-DIM/AF_KDP

LCM-DIM/AFMによるKDP結晶のシームレス観察。(a)透過型光学顕微鏡像。KDP結晶とV字型のカンチレバーが観察される。(b)共焦点レーザー微分干渉顕微鏡(LCM-DIM)像。共焦点面が非常に狭い領域のため、KDP結晶上部の面だけがは っきりと観察できる。(c)カンチレバーを結晶表面にアプローチした時のLCM-DIM像。カンチレバー上に干渉縞が観察される。(d)AFM像。図(c)におけるチップの位置からLCM-DIM像に対応した段差等が観察されます。(Figure 2 in Journal of Crystal Growth 312 (2010) 3356-3360.)

カンチレバー上に観察される干渉縞を利用した干渉顕微鏡法

LCM-DIM/AFM_KDP

本装置では倒立型顕微鏡を用いているために、ガラスセルの面、サンプルの底面、サンプル上面など、様々なところで反射が起こります。その反射光の内、ある干渉条件を満たした場合、干渉縞が観察されます。我々は、特にAFMのカンチレバーに現れる干渉縞を利用した干渉顕微鏡法に関する研究を行っています。
干渉条件の式は、ΔnΔL=mλ(n:屈折率、L:光の通る物理的長さ、λ:波長)で決まるため、屈折率変化、長さ変化及びその複合的変化を観察する事が出来ます。これまでに、KDP結晶ステップの成長とそのステップ高さの同時測定(Figure 3 in Journal of Crystal Growth 312 (2010) 3356-3360)や、非常に小さな体積空間における液体の屈折率測定(Jpn. J. Appl. Phys. 50 (2011) 08LB17)を行いました。

参考文献

  1. R. J. Owen, C. D. Heyes, D. Knebel, C. R¨ocker, G. U. Nienhaus, An 134 integrated instrumental setup for the combination of atomic force mi1 35 croscopy with optical spectroscopy, Biopolymers 82 (4) (2006) 410–414.
  2. K. Tsukamoto and P. Dold: in Perspectives on Inorganic, Organic, and Biological Crystal Growth: From Fundamentals to Applications, ed. A. Skowronski, J. J. DeYoreo, and C. Wang (American Institute of Physics, New York, 2007) p. 329.