2006年度 徳島大学 共通教育 教養科目群
EDB
歴史と文化 / History and Culture
中国文学において語られる死
教授・有馬 卓也 2単位 後期 木(3・4) 全(全)
本授業は中国の様々な資料(文学·思想·歴史·画像)などを通して,古代中国の人々の文化や意識を,テーマ別に論じるものである.そして,文化を通して,人間理解へと至ることを目的とする.
死とは回避できないが故に,人間の数だけ死が演じられてきた.そして,その死を見つめる数は,計り知れないほどに多い.本講義は,中国古代の歴史·文学·思想などの漢籍に見られる死を読みながら,その死が描かれた意味,或いはその死自体が有した効果,時代における死の価値の相違,演出された死に様などを考えていこうとするものである.そして,死に様とは結局の所,生き様の反映ではないのか,といったことを論じてみたい.
死,古代中国文化,生きることの意味
語られた死というテーマを通して,古代中国を理解するとともに,古今を通じて変わることのない人間の基本的性情を理解する.
1.ガイダンス
2.『史記』に語られる死;予譲(1)
3.『史記』に語られる死;予譲(2)
4.『史記』に語られる死:斉桓公
5.『史記』に語られる死:呂后
6.自刎する者の美学;『新序』(1)
7.自刎する者の美学;『新序』(2)
8.自刎する者の美学;『新序』(3)
9.自刎する者の美学;『新序』(4)
10.思想家の描く死:『荘子』(1)
11.思想家の描く死:『荘子』(2)
12.描かれた死後の世界(1)
13.描かれた死後の世界(2)
14.まとめ
15.試験
16.総括
毎回プリント(漢文)を配布する.参考書は随時提示する.
期末にテストを行う(漢文の読みや知識を問うような問題は出さない).
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
有馬(088-656-7119, arima@ias.tokushima-u.ac.jp)
 オフィスアワー: 随時
授業中の私語厳禁.