2006年度 徳島大学 共通教育 教養科目群
EDB
歴史と文化 / History and Culture
阿波弁の世界
教授・仙波 光明 2単位 前期 月(13・14) 工(夜間主)
徳島の方言を手がかりとして,日本語と人々の生活·歴史との関係を探る. 方言語彙の語源を検討することを通じて,言葉を調べる場合の科学的な思考方法を覚える.
徳島の方言を体系としてとらえることを意識しつつ,個別の語について,それぞれが,どのような言葉とつながるか,また,どのような歴史的位置づけができるかを検討してみる.
方言,阿波弁
1.方言について,正確な知識を獲得する.
2.日本語に関する問題を検討するための調査方法を知る.
3.言葉を,きちんとした証拠に基づいて,科学的に検討できるようになる.
4.言葉に強い関心が持てるようになる.
1.授業の進め方についての説明.この授業で使う「方言」の意味は何か.
2.日本語世界において,方言は,どのように意識されてきたか.(その1)
3.日本語世界において,方言は,どのように意識されてきたか.(その2)
4.徳島の方言概説(その1)
5.徳島の方言概説(その2)
6.「せこい」という言葉.(語源の考え方 その1)
7.断定の表現と疑問の表現に見られる地域差.
8.子どもの世界と阿波弁(カマキリ·メダカ·じゃんけん等)
9.気象と阿波弁(雨や風の名前 ナガセ·サダチ·サオカタギ等)
10.ヨーダッツァンガ,アマッタ(雷が落ちた) 語源の考え方(その2)
11.ウンカゴブジ(温和御無事) 語源の考え方(その3)
12.身体の部位をあらわす阿波弁
13.「あほ」とか「バカ」を表す言葉.その分布状況の持つ意味.
14.阿波踊りのことば
15.方言と気付かれない阿波弁
16.レポート作成について
講義
使用しない.プリントを配布する.
参考書:『徳島県のことば』明治書院(図書館で閲覧可能),『方言の読本』小学館,など.その他については随時紹介する.
小テスト,報告,質問などについて60%,レポート40%を基準とする.
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
仙波(2319, 088-656-7117, senba@ias.tokushima-u.ac.jp)
 オフィスアワー: 金曜日 17時∼18時 総合科学部1号館中棟3階(2319)
授業の進め方については,第1回目に説明する.以下は,あくまで予定である.この授業では,毎回,小テストを実施する.また方言に関する小さな調査報告,授業に関する質問·感想·疑問等を書いて提出してもらう.このデータ(報告,質問,感想)は,次回の授業資料に記すかたちで受講生に公開される場合がある.ただし,受講者数などの状況によって不可能になるかもしれない. なお,5回以上欠席した場合には,名前が上記資料から自動的に削除される.