2006年度 徳島大学 共通教育 教養科目群
EDB
生活と社会 / Living and Society
社会学のパースペクティヴ
助教授・矢部 拓也 2単位 後期 月(13・14) 工(夜間主)
私たちを取り巻く「社会」とは,どのように成立しているのか? <社会的なもの>と<個人的なもの>とはどのような関係にあるのか? 私たちの日常生活とマクロな社会の構造や変容とはどのような関連をもつのか? 本講義では,社会学の基礎的な概念や理論を用いて,各々が日常的に経験している「社会」を理解する視座である「社会学的想像力」を獲得することを目指す.
イギリスの社会学者アンソニー·ギデンズが,社会学の入門書として書いた「社会学:改訂第3版」をテキストとする.毎回一つのテーマを設定して,それに関する社会学の用語や考え方を用いて問題点を論じる.ギデンズは,アメリカ中心の社会学を英国流に書き換えながら論じている.我々は,これを日本での自分たちの生活をもとに書き換える作業をすることで,ギデンズが見逃している視点や,欧米と共通する視点を議論してゆく.
自分たちの身近な生活世界と<社会>とのつながりを語れるような「社会学的想像力」を身につける
1.オリエンテーション
2.基礎編1.社会学とは何か(1章)
3.基礎編2.社会学の調査方法(20章)
4.基礎編3.社会学の理論(21章)
5.5回以降はテーマ編として,受講者と相談の上,興味あるテーマを選び取り上げてゆく.現在の所は以下のトピックスを考えている
6.文化,社会,個人(2章)
7.社会的相互作用と日常世界(4章)
8.ジェンダーとセクシュアリティ(5章)
9.身体ー摂食,病気,高齢化(6章)
10.家族,婚姻,個人生活(7章)
11.逸脱と犯罪(8章)
12.エスニシティと人種(9章)
13.社会成層と階級構造(10章)
14.労働と経済生活(12章)
15.マスメディアとポピュラー文化(14章)
16.都市と現代アーバニズム論(17章)
アンソニー·ギデンズ『社会学(改訂第3版)』 而立社 1998年 3600円
期末レポート80%,出席20%.授業の進め方も含めて,初回の授業で詳しく説明するので,必ず出席すること.
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矢部(1228, 088-656-9311, yabe@ias.tokushima-u.ac.jp)
 オフィスアワー: 木曜日12∼13時,矢部研究室(総合科学部1号館南棟2階 1228室)
単に座って講義を聴くのではなく,これまでの自分の身の回りの経験を元に自分なりの社会を語れるようになってもらいたいと考えている.社会に対するいろいろな疑問や不満を持っている人の参加を期待する. .