2006年度 徳島大学 共通教育 教養科目群
EDB
生活と社会 / Living and Society
刑事法入門
助教授・山本 雅昭 2単位 後期 火(1・2) 全(全)
複雑化する現代社会では,これまでにみられなかったタイプの犯罪現象が生起するようになっている.また,従来の刑事司法制度には改善を要する問題点が多々あることも指摘されている.こうした事態に正しく対処するには,問題点をきちんと整理することから始めなければならないが,差し当たり,刑事実体法,刑事手続法,刑事政策という従来の枠組みに依拠してその把握に努め,各領域で行われている最先端の議論に触れることを通じて,刑事法という切り口で社会を観察するきっかけとなることを期待する.
刑事法をめぐる問題の所在を,できる限り具体的な事例を用いることによって具体的に把握することができるように配慮して進めたい.
法律
刑事実体法,刑事手続法,刑事政策の各分野における問題意識の違いを理解すること.
1.1.「刑事法」というものの枠組みについて
2.2.刑法における犯罪の捉え方
3.3.現代社会と犯罪その1-医療過誤を素材として-
4.4.現代社会と犯罪その2-経済犯罪を素材として-
5.5.新たな犯罪への刑法的対応
6.6.現行刑事手続の仕組み
7.7.刑事手続に関する問題点
8.8.少年犯罪の取扱い
9.9.犯罪被害者対策
10.10.司法制度改革の行方
11.11.裁判員制度の導入
12.12.刑事政策の広がり
13.13.犯罪者処遇のあり方
14.14.修復的司法
15.15.期末試験
16.16.総括
教科書は使用しない.,なお,授業の都度,必要に応じて資料を配布する.
出欠状況,受講態度,期末試験の成績を総合して行う.
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山本(088-656-7171, masayama@ias.tokushima-u.ac.jp)
 オフィスアワー: 後期 火曜日 昼休み
普段から,犯罪や刑事法に関連する新聞·雑誌の記事に注意を払うように心掛けたい.