2006年度 徳島大学 共通教育 教養科目群
EDB
自然と技術 / Science and Technology
マスコミに見る化学
教授・森田 秀芳 2単位 前期 月(3・4) 全(全)
化学物質は私達の生活のあらゆる領域で大きな役割を果たしている.マスコミに報道された化学物質を題材にしてそれらの性質や仕組みを学ぶことにより,受講者の化学について興味や関心が増し,認識が深まることを目的とする.また,化学物質の利用がまったく予想もつかないところで問題を引き起こす可能性があることを,環境問題を引き起こした化学物質を通して学ぶ.
マスコミで取り上げられた化学物質を「食と健康の化学」,「環境の化学」,「生活の中の化学」の3分野に分け,それら化学物質の性質や特徴がどのように利用されているのか,またどうして環境問題を引き起こしたのか,などについて,講義を行う.なお,講義は教科書を用いて行うが,理解を深めるためにプリントやOHP等も利用する.「環境の化学」では,ビデオ教材も利用する.また,「エネルギーと環境問題」についてのレポートの提出を求める.
1.1 人間生活に化学が密接に関係していることの認識が深まる.
2.2 化学物質が引き起こしている環境問題やその対策についての認識が深まる.
1.1 化学およびこの講義についての概要とアンケート調査
2.2 食と健康1 「水」(おいしい水とは) 「お茶」(緑茶,ウーロン茶,紅茶って何が違う?)
3.3 食と健康2 「ベーターカロチンとは何か?」 「ライフスタイルとがん」(喫煙,飲酒,がん)
4.4 食と健康3 「食い合わせの危険って本当?」 「身近な食品の毒」 「食べ物と薬の飲み合わせ」
5.5 食と健康4 「握り寿司に隠された化学の秘密」 「 パイナップルとゼリーはなぜ相性が悪い?」
6.6 環境1 「リサイクル」(アルミニウム,ペットボトル,プラスチック) 「循環型社会」
7.7 環境2 「地球温暖化」「原子力発電」(使用済み燃料,プルサーマル)
8.8 環境3 「新エネルギー」(太陽光発電,風力発電,燃料電池,バイオマス)
9.9 環境4 「フロン」 「ダイオキシン類」
10.10 環境5 環境問題について受講生がまとめたレポートの発表,討論など
11.11 生活1 「家庭で使うガス」 「ガスを燃やして冷房をする?」 「水まきと氷枕」
12.12 生活2 「酵素入り洗剤」 「シャンプーとリンス」
13.13 生活3 「接着」(紙は糊でなぜくっつくのか?) 「瞬間接着剤の仕組み」
14.14 生活4 「花の色」 「葉の色」(緑葉·黄葉·紅葉)
15.15 試験
16.16 総括授業
教科書:津波古充朝·小山淳子·上地真一 『マスコミに見る化学』 廣川書店 1999年 3,360円
学期末試験(60%),レポート(20%),授業への取り組み状況(20%)により,総合的に評価を行う.
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
森田(088-656-9865, morita@cue.tokushima-u.ac.jp)
 オフィスアワー: 毎週水曜日(第1水曜日を除く) 17時∼18時 森田研究室(大学開放実践センター2階)
質問や感想を書くためのアンケートを毎回配布し,講義の改善に役立てる(出席の確認にも利用する).