2006年度 徳島大学 共通教育 基盤形成科目群
EDB
ウェルネス総合演習 / Integrated Seminars on Wellness
ウェルネス総合演習 / Integrated Seminars on Wellness
教授・荒木 秀夫 2単位 前期 水(1・2) 医歯(医歯)
現代社会における社会問題が複雑化するとともに,健康問題は,単なる生物学的な発想を越えた社会生活と密接に関わるようになってきた.この演習では,健康問題を,「心と身体」,「個人と社会」におけるそれぞれの相互作用の統合的視点の重要性を理解することを目的としながら,システム科学からみた心身の健康問題を学習する.
理論としては,システム理論の基本を踏まえ,運動·動作·行為の階層性,および感覚·知覚·認知の階層性や,これらをあわせた行動の階層的システムについて学習する.さらに現実の生活における心理的要因と身体的要因が影響しあうメカニズムの学説を紹介しながら,現代社会における具体的な心身の健康問題について,健康の「全体性」と「ホロン」という考え方から考察していく.またより実践的に学ぶために,実験·実習も一部含める.
システムの理論的観点から健康問題を理解する.
1.下記のうち,1を除く項目は全て,2回に分けて実施する(実習·実験も含む).
2.1.授業内容の紹介
3.-昔の不健康と今の不健康は何が違う?-
4.2.健康科学
5.-哲学と物理学は,健康観を変えた.-19世紀と20世紀を再考する-
6.3.生命システム論とエコシステム論
7.-「システム理論」は文系?,それとも理系?-
8.4.物質·エネルギー系と情報処理系
9.-自然法則がもたらした社会科学として健康科学の成立-
10.5.感覚·運動·反射の階層的秩序
11.-「能力」と「学習能力」の差は?,「得意」と「苦手」の科学-
12.6.生体の自己組織性
13.-健康であることの性善説と性悪説, 脳の指令による「行動」が脳を騙す?-
14.7.健康の科学的原理
15.-科学としての健康と実践としての健康-
必要に応じて資料配布
試験と毎回の小テストなどの平常評価による
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
荒木(3119, 0886567214, araki@ias.tokushima-u.ac.jp)
 オフィスアワー: 授業終了後
毎回,授業の最後に,授業に関わるアンケート·小テストを実施する.