2007年度 徳島大学 共通教育 教養科目群
EDB
生活と社会 / Living and Society
20世紀アメリカ社会論 / Contemporary American Society
准教授・樋口 直人 2単位 前期 木(5・6) 全(全)
20世紀以降の社会を規定する特質の多くは,アメリカから発信されたものといってよい.移民の増加,大量生産と大量消費,文化の標準化といったものは,20世紀前半のアメリカで誕生し,後半に世界中に広がっていった.それと同時に,21世紀社会の骨格も,20世紀末のアメリカで形成されたものである.この講義では,そうしたアメリカ社会の諸相をみることにより,現代社会全般の理解を目指すものである.
アメリカ社会を社会学および移民研究の観点からみていく.それにより,現代社会の特質を理解してもらう.
移民,大量生産,アメリカナイゼーション
常識をいったん破壊し,距離をとって眺められるようにする.
1.オリエンテーション
2.フォード主義と大量生産
3.大量消費時代の始まり
4.大量生産と大量消費:映画『モダンタイムズ』鑑賞
5.世界のアメリカ化と食への影響
6.文化のアメリカ化は何をもたらすのか:『モンド・ヴィーノ』によるワイン文化への影響
7.世界システムの中のハワイ
8.アーミッシュという生き方:多文化社会としてのアメリカ
9.アーミッシュの生活:『目撃者』を通じた理解
10.多民族共存のジレンマ
11.南北国境の3000キロ:メキシコとアメリカの移民問題
12.世界都市ロサンゼルス:移民からみた風景
13.ロサンゼルスの多文化状況
14.まとめ
15.レポートについて
16.レポート返却
講義
教科書は使用しない.いくつかの課題図書を指定し,それについてレポートを書いてもらう.
授業中の課題10%,小テスト40%,大レポート50%,詳しくは初回に資料を配付して説明するので,必ず出席すること.出席しない者は自力で情報を集めること.
他学部,他大学学生も履修可能
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
樋口(1210, 088-656-7200, vyw03403@nifty.ne(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 前後期 水曜日12∼13時,樋口研究室(総合科学部1号館南棟2階)
自分たちのこれまでの人生や経験を振り返り,物の見方を変えたり豊かにするような講義を目指したい.そうした意味での「教養」を身につけたい学生の受講を歓迎する.