2007年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 |
EDB |
自然と技術 / Science and Technology |
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数理の世界 / World of Mathematics |
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[旧カリキュラム] 授業科目名: 数学, 分野: 自然科学
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准教授・村上 公一 2単位 前期 木(3・4) 全(全) |
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授業の目的 |
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高校までの数学では,実際問題への応用を考えることが少ないため,数学は実社会で役立つことが少ないように思われがちであるが,ものごとの本質を明らかにする上で,数学の考え方や方法が役に立つことが多い.たとえば,DVDビデオやディジタル放送などは情報圧縮技術に支えられているが,その基礎は情報の数学的理論にある.この講義では,簡単な数学モデルの導入により,工学や物理学,生物学,経済学などの分野でうまく説明される現象の例をいくつか紹介する. |
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授業の概要 |
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情報理論,ゲーム理論,微分方程式の初歩について講義し,数学モデルが役立つ例をいくつか紹介する.情報理論では,簡単な情報源の数学モデルを導入して,それから導かれるシャノンの符号化定理やハフマンの符号化法などを,あまり難しい数学理論を使わないで説明する.ゲーム理論では,標準型の2人ゲームについて,ナッシュ均衡が求まる簡単な場合を紹介する.微分方程式では,時間とともに変化する現象が,どのように数式で表現され,どのように解析できるかを,生態学や力学などの例から紹介する.尚,授業中に,問題の解き方などにも触れたいと思います. |
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到達目標 |
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1. | 情報理論の基礎を理解し,簡単な情報源のエントロピーの計算ができるようになること |
2. | ゲーム理論の基礎を理解し,2人ゲームの均衡状態が求められるようになること |
3. | 微分方程式の基礎を理解し,簡単なモデルの解が求められるようになること |
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授業の計画 |
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1. | 授業の概要 |
2. | 情報理論(1) 情報量の定義 |
3. | 情報理論(2) 情報源のエントロピー |
4. | 情報理論(3) 最適符号化法 |
5. | 情報理論(4) 情報源符号化定理 |
6. | ゲーム理論(1) ゼロ和2人ゲーム |
7. | ゲーム理論(2) 最適混合戦略 |
8. | ゲーム理論(3) 非ゼロ和2人ゲーム |
9. | ゲーム理論(4) ナッシュ均衡 |
10. | 微分方程式(1) 微分方程式とその解 |
11. | 微分方程式(2) 1階線形微分方程式 |
12. | 微分方程式(3) 2階線形微分方程式 |
13. | 微分方程式(4) 微分方程式の安定性(1) |
14. | 微分方程式(5) 微分方程式の安定性(2) |
15. | 総括 |
16. | 期末試験 |
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参考資料 |
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島田良作,木内陽介,大松繁 共著「わかる情報理論」日新出版,武藤滋夫 著「ゲーム理論入門」日本経済新聞社,D.バージェス,M.ボリー 共著「微分方程式で数学モデルを作ろう」日本評論社 |
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成績評価の方法 |
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期末試験と授業への取り組み状況により総合的に評価する. |
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WEBページ |
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→コンテンツサーバ (EDB/CMS) |
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連絡先 |
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村上(1206, 088-656-7221, murakami@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp) オフィスアワー:
前期 月曜日 12:00∼13:00 |
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受講者へのメッセージ |
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確率,行列,微積分について,高校で履修する程度の知識を有することが望ましい. |