2007年度 徳島大学 共通教育 教養科目群
EDB
自然と技術 / Science and Technology
数理科学の世界 / Invitation to Mathematics
教授・桑原 類史 2単位 後期 木(3・4) 全(全)
高校までの数学では,「与えられた問題に公式を当てはめて答えを出す」ことの繰り返しだったかも知れませんが,「数学する」ことは,素朴な問題やパズルを解いてゆく過程の中にこそその本質の一端があると言えると思います.この講義では,誰にも分かる素朴な問題を取り上げ,それを考察する中から数学的なアイデアが育ってゆく様子を実感することを目的とします.
第1部では,地図にかかわる問題を出発点として「グラフ」のもつ興味深い性質について考察する.第2部では,作図問題を取り上げ,数と図形の`意外な'関係をさぐる.さらに,高校数学の内容の拡がりについて考える.
地図の塗り分け,グラフ,作図問題,代数方程式
1.·数学的概念や理論が作り出されていく過程を学び,「数学する」ことを実感する.
2.·自分の頭で論理的に考えることができる.さらに,自分の考えを的確に表現(説明)することができる.
1.導入(講義の概要の説明)
2.第1部: 点と線の幾何学(第2週∼第8週)
3.5人の王子の問題,地図の塗り分け
4.グラフ
5.オイラーの公式
6.四色問題の解決,発展
7.第2部: 作図と数の集合(第9週∼第15週)
8.三大作図問題
9.作図可能な数
10.代数方程式の解と数の集合
11.作図問題の解決,発展
12.まとめ,レポート受領(第16週)
板書あるいはプリントによる講義.教科書は指定せず,適宜,参考書等を紹介します.
授業中の小テストなど授業への取り組み状況および期末レポートをもとに総合的に判断します.
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桑原(総合科学部1号館2階1223号室, 088-656-7226, kuwabara@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 金曜日 15:00∼17:00
「すぐに役に立つ数学」の講義ではありません.