2007年度 総合科学部 学部課程 — 1年(前期)
EDB
科学と人間
准教授・山口 裕之, 教授・小山 晋之, 三好 德和, 准教授・田中 耕市, 山城 考, 教授・佐野 勝德 2単位
授業の目的
科学技術がもたらした環境の改変と人間の生活との関連について考察することは,科学技術が発展した現代社会を生きるすべての人にとって必須である.この授業は,とくに吉野川流域の自然環境を題材として,科学と自然・科学と人間について総合的に学習することを目的とする.この授業は,文科省現代的教育ニーズ取組支援プログラム「豊饒な吉野川を持続可能とする共生環境教育」関連授業である.
授業の概要
開発と環境保全といった現代的な,きわめて複雑な問題について考察するためには,自然科学のみならず,人文科学・社会科学を含むさまざまな立場からの解明と,それぞれの学知の相互交流による新たな視座の構築が緊急に求められている.そうした問題意識に立って,この授業では,学内の哲学・地理学・心理学・物理学・化学・生物学の研究者がそれぞれの立場から開発や環境保全について検討する講義を行う.また学外から,社会学・防災科学などの専門家や,行政・NPO法人で実際に活動を行っている方々を非常勤講師としてお招きする予定である.講義を受けて,学生を交えたディスカッションを3回程度行い,問題についての多面的な理解や,問題解決のためのスキルの獲得を図るものとする.ディスカッションに先立って,講義を受けての学生の意見をマークシートを用いたアンケートなどで効率よく収集するなどして,受講する学生の全員が授業に参加できるようにする.
関連科目
大学と社会
受講者へのメッセージ
この講義では学生諸君が自らの考えを表明し,考えをまとめていくことを重視します.自信がない,不十分であると感じても積極的な討論への参加を望みます.
到達目標
「吉野川の環境」という切り口から,大学における諸学問の特徴と研究方法を知り,複合的な視点によって複雑な現実を理解するための手掛かりを得ること.
授業の計画
1.導入:現代GPの説明(三好),授業の概要(担当者紹介)・環境をめぐる諸問題(山口)
2.四国の地質と吉野川(石田啓祐・徳島大学総合科学部教授)
3.わが心のふるさと吉野川∼吉野川の自然を守る住民運動を中心に(佐野)
4.吉野川流域の地形環境(古田昇・徳島文理大学文学部教授)
5.防災とGIS(地理情報システム)-来るべき東南海地震に備えて-(山田博幸・防災科学技術研究所研究員)
6.人々の暮らしと吉野川・これまでの小括(田中)
7.徳島県の植物の多様性(山城)
8.剣山系の植物
9.徳島県の野生植物の保全
10.ディスカッション
11.環境とゴミ(三好,小山)
12.同上,2
13.同上,3
14.ディスカッション
15.まとめ,授業アンケート
成績評価の方法
出席点,小レポート,レポートおよび講義への参加姿勢(発言)によって評価する.
教科書
授業の中で紹介します.
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
山口(総合科学部1号館南棟2F, 088-656-7615, yamaguti@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 火曜10:30∼11:30
小山(総合科学部3号館1N07, 088-656-7233, koyama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 第1回目の授業で通知する
三好(総合科学部3号館北棟2階 2N03, 088-656-7250, miyoshi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
山城(088-656-7257, tyamash@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
佐野(088-656-7190, sano@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 火曜日10:30∼12:00 3号館1F 学習支援室
田中(連絡先未登録)