2007年度 総合科学部 学部課程 — 1年(前期)
EDB
基礎ゼミナール(講読)
准教授・今井 晋哉 2単位
授業の目的
「総論」を参照すること.
授業の概要
本クラスの課題は,まず第一に論説文の講読に慣れること,第二に指定のテキストのテーマである「地球環境問題」について基本的な問題意識および基礎知識を獲得することです.また,このテーマは単に環境汚染や資源の枯渇というような問題のみを指すのではなく,農業·食糧問題,農村の疲弊と都市化の問題,人口移動,「自然」災害,経済活動のグローバル化,国際的な政治力学,近代以降の経済·政治の歴史など,実に多様な要因や背景と密接に関連しています.本クラスで講読するテキストは刊行されてから20年近くたちますが,今もなお地球環境問題についての基本図書の一つとして読まれ続けています.確かに本文に紹介されている個々のデータは新しくはありませんが,そこに記載されている上記のような諸問題とその構造は,まさしく現在も進行中のものなのです.また,それらを広い視野から,実にわかりやすく整理してくれています.叙述も明快ですから,読みやすいはずです.本ゼミでの時間が,環境問題を地球や人類全体の問題として捉える,身近な個別の問題をグローバルな広がりをもつ経済や政治の構造というような広い視野から捉える,そして何よりも,このような諸問題に興味をもつ,そのようなきっかけになってくれれば,と思っています.
キーワード
森林破壊,土壌流出と食糧問題,環境問題と「自然」災害,グローバリゼーション,貧富の格差
関連科目
生活と社会
受講者へのメッセージ
「総論」を参照すること.
到達目標
「総論」を参照すること.
授業の計画
1.ゼミの時間には,その日に講読する部分について,その要旨を理解し,問題点を確認するという作業を中心に行います.
2.続いて,講読部分の内容について質疑応答や討論を行いたいと思います.
3.なお毎回,予め担当者を決めておき,担当部分の内容を要約し,問題点を整理したペーパーを用意してきてもらうことにします.そして,その日の担当者には授業の初めにペーパーにもとづいて,簡単な報告をしてもらいます.それらのやり方については事前に説明しますので,特に心配は要りません.
4.また,受講者の皆さんがゼミのやり方に慣れて,講読が順調なペースで進んでいけば,さらに別の資料を読む,あるいは各自が興味をもった個別のテーマについて情報を集めて,実状や問題点について報告してもらう,というようなことにもとりくんでみたいと考えています.
5.より詳しいことは開講時に説明します.
成績評価の方法
「総論」を参照すること.より具体的には授業時に説明します.
対象学生
人間社会学科1年生
教科書
石弘之『地球環境報告』(岩波新書, 1988年). 徳島大学生協で販売しています.受講希望者は予め購入しておいてください.
参考資料
必要に応じて授業時に配付します.また,上記テキストの他にも,このテーマに関する興味深い文献は多数存在します.授業時に少しずつ紹介していこうと思います.
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
今井(1319, 088-656-7139, shi-imai@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 月曜日 14:45-16:00
備考
受講者として20名ほどまでなら受入れ可.