2007年度 総合科学部 人間社会学科 マルチメディアコース 学部課程 — 2年(前期)
EDB
仮想空間論
助教授・掛井 秀一 2単位
授業の目的
バーチャルリアリティは「仮想現実」と訳され,「現実感を伴った仮想的な世界をコンピュータの中に創り出す技術」と解釈されている.しかし,「バーチャルリアリティ=仮想現実」と捉えてしまうと,バーチャルリアリティはあくまで「ニセモノ」であり,ニセモノ v.s. ホンモノというステレオタイプな二元論の陥穽から抜け出ることができずに,その可能性を狭く限定してしまうこととなる.この授業では,バーチャルリアリティを「人間の意識内部に形成され,そこでの人間行動を可能にする環境」と捉え,バーチャルリアリティのコンセプトや背景を学び,バーチャルリアリティの潜在的可能性について探る.
授業の概要
バーチャルリアリティのコンセプト及び,その背景について学ぶ.
キーワード
バーチャル·リアリティ,メディア環境
関連科目
認知心理学知覚心理学空間デザインゼミナール
受講者へのメッセージ
この授業では一方的な講義だけではなく,適宜,グループディスカッションを行う予定であるので,受け身の姿勢ではなく積極的な参加を望む.
到達目標
·自分なりのバーチャルリアリティに対する考えを持つ
授業の計画
1.バーチャルリアリティと仮想現実 (第1回∼第3回)
2.リアリティとは何か (第4回∼第6回)
3.中間テスト (第7回)
4.バーチャルリアリティを構築する技術 (第8回∼第9回)
5.バーチャルリアリティ適用事例のカテゴライズ (第10回∼第11回)
6.バーチャルリアリティとは何なのか (第12回∼第14回)
7.バーチャルリアリティの可能性 (第15回∼第16回)
成績評価の方法
{(中間テスト:50%)+(最終レポート:50%)}×(授業への貢献)
対象学生
2年次以上
参考資料
M.メルロ=ポンティ「行動の構造」みすず書房,中村雄二郎「共通感覚」岩波書店,服部桂「人工現実感の世界」工業調査会,J.ギブソン「生態論的視覚論」サイエンス社
WEBページ
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連絡先
掛井(マルチメディアB棟206, 088-656-7166, kakei@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 水曜日5·6(他の時間帯でもメイル等で連絡の上随時訪問可).