2007年度 総合科学部 人間社会学科 地域システムコース 学部課程 — 2年(前期)
EDB
地域調査法FI
准教授・樋口 直人 2単位
授業の目的
本年度は,地域問題に関わる社会調査を行うための理論と方法を身につける.具体的には,滋賀県における新幹線新駅建設問題を扱う.そうした現象を調査する際の視点の持ち方,アプローチの仕方について学んでもらう.
授業の概要
社会学において,理論と調査の往復運動は研究上不可欠であるが,講義と調査を架橋する機会は多くない.この講義では,自分が住む地域の政治に関する調査を事例として,地域調査の手順を学んでもらう.具体的には,滋賀県における新幹線新駅建設問題を事例として,議会や行政といった狭義の政治と,住民運動のような広義の政治に対して質的にアプローチする方法をテーマとする.授業にあたっては,公的機関の資料収集,インタビューに必要な問いの立て方,KJ法による議論の整理と仮説構築について,講義と発表形式により身につけていきたい.
受講者へのメッセージ
機器の台数や実習室の制約から受講者数を制限する場合がある.また,ボランタリー組織論IIは関係が深い科目なので,合わせて受講されたい.
到達目標
地域問題へのアプローチ方を身につける.
授業の計画
1.オリエンテーション
2.地域問題の捉え方(1):リスク社会という観点から
3.地域問題の捉え方(2):社会問題論の観点から
4.地域問題の捉え方(3):関わる行為主体の動機から
5.地域問題の捉え方(4):さまざまな行為主体の類型から
6.地域問題の捉え方(5):資源動員という視点から
7.地域問題の捉え方(6):フレーム分析という視点から
8.地域問題の捉え方(7):地域政治の構造との関係から
9.地域問題の捉え方(8):メディアとの関係から
10.地域問題の捉え方(9):運動組織の帰結から
11.地域問題の捉え方(10):制度政治と運動のかかわりから
12.地域問題の捉え方(11):現代社会における文化変動という観点から
13.地域問題の捉え方(12):社会変動という観点から
14.地域問題の捉え方(13):アプローチ法の多様性について
成績評価の方法
出席点,発表の回数と内容により成績評価を行う.
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
教科書
教材は指定するが,追加で購入してもらうこともありえる.
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
樋口(1210, 088-656-7200, vyw03403@nifty.ne(no-spam).jp)
 オフィスアワー: (前期·後期)水曜日12時∼13時
備考
今年度開講