2007年度 総合科学部 人間社会学科 地域システムコース 地域情報サブコース 学部課程 — 2年(後期)
2007年度 総合科学部 人間社会学科 地域システムコース 地域社会サブコース 学部課程 — 2年(後期)
EDB
地域変容論研究II
教授・髙橋 晋一 2単位
授業の目的
地域文化は,どのような構造を有し,地域社会の中でどのような意味を持ったものとして存在しているのだろうか.また,地域文化は,それを取り巻く(社会的,経済的,政治的などの)諸要因の変化にともない,どのように変容していくのだろうか.本講義では,「祭り」という比較的身近な題材を通して,地域文化の構造と,変容の論理を明らかにすることを目的とする.日本の事例のみならず,世界各地の祭りの事例を取り上げながら,具体的かつわかりやすく講義を進めていきたい.
授業の概要
「祭り」を通して見る地域文化
キーワード
地域文化,文化変容,祭り,社会変動
関連科目
文化人類学研究I民俗学研究I
受講者へのメッセージ
受講者の理解を助けるため,授業の中ではDVD・ビデオ,スライド,パソコン(パワーポイントによるプレゼンテーション)などの視聴覚教材を多用する. なお,地域変容論研究I(今年度開講)と地域変容論研究II(来年度開講予定)は,隔年で交互に開講される.
到達目標
地域文化の構造と変容のメカニズムを理解し,その理論を現代の具体的な文化現象に適用して考えることができる.
授業の計画
1.はじめに (1)「祭り」とは何か
2.はじめに (2)祭り研究の視点
3.祭りの構造と機能 (1)祭りの構造-システムとしての祭り
4.祭りの構造と機能 (2)祭りの機能-なぜ祭りを行うのか
5.祭りの深層 (1)祭りと世界観-祭りの奥に隠された「論理」
6.祭りの深層 (2)祭りの象徴分析-象徴体系としての祭り
7.祭りと社会 (1)村落共同体の祭りと社会組織
8.祭りと社会 (2)都市祭礼とネットワーク
9.祭りと社会 (3)祭りの伝承システム
10.祭りと社会 (4)祭りの地域性-徳島県の事例より
11.祭りのダイナミズム (1)祭りとエスニシティ-民族を象徴する祭り
12.祭りのダイナミズム (2)祭りと国家-政治的な表象としての祭り
13.祭りのダイナミズム (3)祭りと観光,地域振興-経済的資源としての祭り
14.祭りのダイナミズム (4)越境するモチーフ-祭りとグローバリゼーション
15.祭りのダイナミズム (5)現代社会と祭り
16.まとめ
成績評価の方法
本授業の成績評価は,授業への取り組み状況,授業時間中に随時行う小テスト(各回の授業内容の理解度を確認する簡単なテスト)の点数,期末レポートの点数を総合して行う.
教科書
教科書は使用しない.授業中に随時プリントを配布する.講義全体に関わる概論的な参考書を以下に挙げるが,個々のトピックに関する参考書については,講義の中で随時紹介する.,芦田徹郎『祭りと宗教の現代社会学』世界思想社,2001年,日本生活学会編『祝祭の100年』ドメス出版,2000年,伊藤幹治『宴と日本文化』中公新書,1984年,森田一郎『祭りの文化人類学』世界思想社,1990年
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
髙橋(1314, 088-656-7126, takahasi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: (後期)水曜日 12時∼13時
備考
隔年開講(今年度開講せず)