2007年度 総合科学部 人間社会学科 地域システムコース 地域情報サブコース 学部課程 — 2年(後期) 2007年度 総合科学部 人間社会学科 地域システムコース 地域社会サブコース 学部課程 — 2年(後期) |
EDB |
社会情報分析法 |
准教授・矢部 拓也 2単位 |
授業の目的 |
社会科学において,社会調査はその研究の基礎となる方法論の一つである.その主な目的は,実際の社会における人々の様々な行為などに関するデータを収集し,分析することによって,それらを記述,説明することにある.つまり,社会調査とは,特定の社会的現象を,一定の方法を用いて言語化することであり,そのプロセス全体を指す. このクラスでは,ボーンシュテット/ノーキ(1990)をテキストに,そのような方法論を学び,実際の調査で必要な技術を身につけることを目指す.特に社会調査の量的手法(サーベイ調査)に関する,SPSS(統計分析ソフト)を用いた演習が中心となる.既存の調査票とデータセットを用いて,自分の立てた仮説を検証し,その結果を解釈することが演習の目標となる.使用するデータに関しては,受講者の興味に即して,私がこれまで関わり使用することのできるデータや,公開されているデータを使用しようと考えている. |
授業の概要 |
社会調査の手法と統計分析 |
キーワード |
社会調査,アンケート調査,量的調査 |
受講者へのメッセージ |
機器の台数や実習室の制約から受講者数を制限する場合がある. この授業を出席するものは,前期に開講される「社会統計基礎論」を履修しておくことを強く希望する. |
到達目標 |
サーベイ調査の手法に習熟することを目指す. |
授業の計画 |
1. | 社会調査とは何か |
2. | 社会調査の方法と種類-量的方法と質的方法- |
3. | 社会調査の過程 |
4. | 度数分布表 |
5. | 度数分布の記述 |
6. | クロス集計表(カイ二乗検定) |
7. | 統計的推測と仮説検定 |
8. | 2つの平均の差の検定(t検定) |
9. | 複数の平均の差の検定(F検定) |
10. | 2変量回帰と相関 |
11. | 離散変数間の関連を測定する |
12. | 多重分割表分析の理論 |
13. | 重回帰分析 |
14. | 因果モデルとパス解析 |
15. | オリジナル分析のための討論会 |
16. | 試験 |
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成績評価の方法 |
授業毎に提出してもらう課題と期末レポート,および出席による |
教科書 |
社会調査方法論に関する教科書,森岡清志編『ガイドブック社会調査』日本評論社,1998,ボーンシュテット/ノーキ『社会統計学-社会調査のためのデータ分析』海野道郎/中村隆監訳,ハーベスト社,1990,参考書,馬場浩也『SPSSで学ぶ統計分析入門』東洋経済新報社,2002,鈴木義一郎『「比較」統計学のすすめ:違いを見分けるテクニック』講談社ブルーバックス(B-380),1979,ダレル·ハフ『統計でウソをつく法:数式を使わない統計学入門』高木秀玄訳,講談社ブルーバックス(B-120),1968,古谷野亘『数学が苦手な人のための多変量解析ガイド:調査データのまとめかた』川島書店,1988,調査報告に関する参考書,佐藤俊樹『不平等社会日本:さよなら総中流』中公新書(1537),2000,岩井紀子·佐藤博樹編『日本人の姿:JGSSにみる意識と行動』有斐閣選書,2002,佐藤博樹編著『社会調査の公開データ:2次分析への招待』東京大学出版会,2000 |
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