2007年度 総合科学部 自然システム学科 学部課程 — 1年(前期) |
EDB |
物質科学の基礎I |
教授・日置 善郎 2単位 |
授業の目的 |
自然科学の基礎としての力学の理解 |
授業の概要 |
ガリレイやニュートンに始まる力学は,さまざまな近代科学の領域の中でも最も早くから発展した分野であり,我々を取り巻く日常的な現象の多くを見事に記述する体系であると同時に,微分積分という重要な数学的手法の典型的な応用の場でもある.従って,将来どのような自然科学分野に進もうとも,力学の基本的な構成を学び,応用能力を身につけることは,自然現象の科学的な見方や論理的な思考を身につけるために極めて大切である.従って,この講義は,物質·環境コースへ進む学生だけでなく,他のコースへ進む学生にも不可欠な基礎となるように用意されている.実際の講義においては,高等学校などで物理学を履修していない学生,微分積分など数学的知識もまだ十分でない学生をも対象にして,数学を含めて初歩から解説する.従って,高等学校での物理の履修は前提にしてはいない.但し,講義内容レベルはあくまで大学1年生のものであり,高校の物理学の繰り返しなどではない. |
キーワード |
微分積分,ベクトル,複素数,微分方程式,運動方程式,運動量保存則,力学的エネルギー保存則,角運動量保存則 |
関連科目 |
物質科学の基礎II,物質科学基礎実験I |
受講者へのメッセージ |
教科書による講義のほか,例題などを提示し,また各自が演習問題等を行って理解を深める.但し,丁寧に解説するとは言っても,何も考えずにフラっと教室にやってきて,講義終了後も何もしないということであれば,どのような大学の科目も理解出来るはずがない.講義中に疑問があれば質問したり,予習·復習するなどの積極的な学習態度が望まれる. |
到達目標 |
自然科学の諸法則を定量的に記述するために必要となる数学の基本事項を身につけ,それが具体的に力学において応用できるようになること. |
授業の計画 |
1. | 物理学のための数学(1)微分積分 |
2. | 物理学のための数学(2)ベクトル1 |
3. | 物理学のための数学(2)ベクトル2 |
4. | 物理学のための数学(3)複素数1 |
5. | 物理学のための数学(3)複素数2 |
6. | 物理学のための数学(4)微分方程式1 |
7. | 物理学のための数学(4)微分方程式2 |
8. | 力学の基本構成(1)力学の基本法則1 |
9. | 力学の基本構成(1)力学の基本法則2 |
10. | 力学の基本構成(1)力学の基本法則3 |
11. | 力学の基本構成(2)力学的エネルギー1 |
12. | 力学の基本構成(2)力学的エネルギー2 |
13. | 力学の基本構成(2)力学的エネルギー3 |
14. | 力学の基本構成(4)角運動量1 |
15. | 力学の基本構成(4)角運動量2 |
16. | 期末試験 |
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成績評価の方法 |
学期末試験(持ち込み不可)だけでなく,数回行う小テスト(持ち込み不可)の結果も総合して判定する. |
教科書 |
教科書は市販のものではなく,自製テキストを使用する.加えて,必要に応じてプリントを配布する.関連する参考書については,講義中に適宜紹介する予定. |
WEBページ |
→コンテンツサーバ (EDB/CMS) |
連絡先 |
日置(総合科学部3号館 1N04 号室, 088-656-7234, hioki@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp) オフィスアワー:
(前期)火曜日11時50分∼13時(これ以外の時間でも訪問可) |