2007年度 総合科学部 学部課程 教職に関する科目 — 3年(前期)
EDB
道徳教育
准教授・山下 泰子, 教授・熊谷 正憲 2単位
授業の目的
本授業では,第一部「戦後学校教育における道徳教育の歴史的変遷」において,戦後50数年間の各時期に文部(科学)省が出した学習指導要領及び参考資料の諸特徴を考察すると共に,第二部「西洋の道徳·倫理思想を中心に道徳·倫理を考える」において,ドイツ観念論とイギリス功利主義を通して道徳·倫理の根本を考察する.
授業の概要
学校における道徳教育の役割·意義と道徳·倫理の役割·意義
受講者へのメッセージ
基本的に講義形式であるが,学生諸君は講義に積極的に参加すること.演習ノートの問題には自分で取り組むこと.
到達目標
1.社会科を含む各教科教育と道徳教育の関係,また特設「道徳」の資料の選択と分析の留意点を把握すること
2.ドイツ観念論とイギリス功利主義等を通して道徳·倫理の根本を把握すること
授業の計画
1.第一部 「戦後学校教育における道徳教育の歴史的変遷」において,「なぜ道徳教育なのか」についての考察の視点
2.民主主義による道徳教育を〈米国教育使節団報告書の検討〉から
3.学校教育全体による道徳教育を〈各教科教育と道徳教育〉から
4.特設「道徳」による道徳教育を〈資料の選択と分析の必要性〉から
5.考察して,学校における各時代の道徳教育の諸特徴を把握する
6.第二部 主として「西洋の道徳·倫理思想を中心に道徳·倫理を考える」において,
7.我々はなぜ道徳的でなければならないのか,人はなぜ道徳を守り,道徳を実現していかなければならないのか
8.我々にとって「善い」とはどういうことか
9.道徳·良心は人に本来備わっているのか,それとも教えなければならないのか
10.欲望·感情,理性,自由,そして良心は相互にどういう関係にあるのか
11.道徳的に理想的な社会とはどういう社会か,またそういう社会はあり得るのか
12.道徳と宗教との関係についてどう考えたらよいのか
13.人間の理性を信頼するドイツの自律·自由の倫理学と民主主義を産出したイギリス功利主義の道徳観の諸特徴及び差異などを踏まえて日本人の道徳教育の在り方を探る.
成績評価の方法
出席点とレポートで評価する
教科書
資料「道徳教育の研究 テキスト&演習ノート」の配付
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
山下(088-656-7193, yamashit@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: なし
熊谷(連絡先未登録)
 オフィスアワー: なし