2007年度 人間·自然環境研究科 人間環境専攻 修士課程 選択科目 経済社会 — 1年(前期), 2年(前期)
EDB
経済社会理論特論
教授・吉田 浩 2単位
授業の目的
日本では1990年代以降の経済のグローバル化の進展とともに,企業は多国籍企業化していき,生産拠点を海外に移していった.それとともに失業者はふえ,労働条件の劣悪な非正規労働者が顕著に増大をしてきた.他面において正規労働者にも過剰なまでの労働が強制され,福祉はけずられ,職場は過酷なものとなってきた.そういうなかで格差が国民の中に進展してきて,わが国は格差社会となってきたということが,最近に至って話題となり,深刻な問題となってきている.この授業では格差社会の実態の把握と,格差が生じてきた原因と,それを克服する可能性とを探求していく.このような状況は日本にのみ特有なものではなくて,アメリカこそが先行しているのであって,それゆえアメリカの実態をも常に把握しつつ研究していく.加えてこれらの問題を,世界経済のグローバル化とつねに関連付けて捉えていく.
授業の概要
以上のテーマに深く関係している文献をとりあげ,ゼミナール形式でこれらの文献を検討していく.とりあげる文献は〔授業計画〕の項に記してある.
キーワード
世界経済のグローバル化,働きすぎの時代,格差社会,雇用の未来
関連科目
経済理論特論経済理論特論演習
受講者へのメッセージ
新聞報道等々に常に注目をして,国内外の経済状況,社会状況に敏感であってほしい
到達目標
格差社会が進展した原因と,その克服とに対する洞察を深める.
授業の計画
1.マンフレッド・B・スティーガー著,『グローバリゼーション』(岩波書店)
2.同上
3.同上
4.アンソニー・ギデンズ著『暴走する世界』(ダイヤモンド社)
5.同上
6.同上
7.森岡孝二著『働きすぎの時代』(岩波新書)
8.同上
9.同上
10.川人博著『過労自殺』(岩波新書)
11.同上
12.同上
13.『仕事が終わらない』(新日本出版社)
14.同上
15.同上
16.総括
成績評価の方法
毎回の授業における努力の積み重ねで評価していく
対象学生
1,2年生
教科書
授業計画の項で指摘しておいた.教科書が手に入らない場合はコピーをして手渡す
参考資料
授業中に適宜紹介をしていく
WEBページ
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
吉田(088-656-7198, yoshida@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: 火曜日12時∼13時
木曜日18時∼19時30分の講義時間