| 2007年度 人間·自然環境研究科 人間環境専攻 修士課程 選択科目 経済社会 — 1年(前期), 2年(前期) |
| EDB |
| 地域社会論III(社会変動特論) |
| 准教授・樋口 直人 2単位 |
| 授業の目的 |
| 「セキュリティ」は,新世紀に入った世界を読み解くキーワードの1つとなった.従来,セキュリティ=安全保障とセキュリティ=治安は別個のものとして扱われてきたが,9.11同時多発テロや「外国人犯罪」のフレームアップにより,両者は急速に接近しつつある.この講義では,特にセキュリティ(治安=安全保障)とリスク,移民政策との関係を念頭におきながら,新たな局面を理解することを目的とする. |
| 授業の概要 |
| この講義では,近年の犯罪社会学に関わる主要な文献を輪読していく.なぜ急速にセキュリティがキーワードとなったのか,治安と安全保障がなぜ結び付けられるのか,それとマクロな社会構造との関連はどのようなものか,そうした問いを念頭において解説を加えていく. |
| キーワード |
| 治安,犯罪,セキュリティ,移民 |
| 受講者へのメッセージ |
| 受講する方は,初回の授業の前に相談に来て下さい. |
| 到達目標 |
| 1. | 現代社会の特質を,セキュリティというキーワードを通じて理解する. |
| 2. | ·細分化された社会科学の領域を横断するような概念の理解を通じて,広くものごとをとらえる視点をはぐくむ. |
| 3. | ·英語の文献を読むことにより,社会科学の原典を読む力を養う. |
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| 授業の計画 |
| 教材として指定したものを中心に,関連する文献を,まず和文のものから一通り読んでいく.これで受講回数の半分くらいを費やす(読む文献の主なものについては,教科書·参考書を参照).そのうえで,英語の教科書を毎回1章ずつ読み進めていく. |
| 成績評価の方法 |
| 出席と発表による. |
| 教科書 |
| G.L.ケリング&C.M.コールズ『割れ窓理論による犯罪防止』文化書房博文社,酒井隆史『自由論』青土社,D.ライアン『監視社会』青土社,小倉利丸編『グローバル化と監視警察国家への抵抗』樹花舎,河合幹雄『安全神話崩壊のパラドックス』岩波書店, |
| 参考資料 |
| 外国人差別·ウォッチネットワーク編『外国人包囲網──「治安悪化」のスケープゴート』現代人文社 |
| WEBページ |
| →コンテンツサーバ (EDB/CMS) |
| 連絡先 |
樋口(1210, 088-656-7200, vyw03403@nifty.ne(no-spam).jp) オフィスアワー:
前期 水曜日12∼13時,研究室1号館南棟2F,VYW03403@nifty.ne.jp |
| 備考 |
| 今年度開講せず |