2007年度 総合科学部 学部課程 — 1年(後期)
EDB
基礎ゼミナール
教授・小山 保夫 2単位
授業の目的
総合科学部で自分の力をどのように伸ばし,自分の将来の希望(夢)をどのように実現するか,ステップアップできるか,その為には今から何をしなければならないのか,それらを考えさせる.
授業の概要
何人かの学生は自分の将来の希望(夢)とは関係なく,センター試験の結果により仕方なく「ここ」にいるのかもしれない.このゼミナールが始まるのは入学から半年経過した時期で,その時に自分をどのように感じているのだろうか.総合科学部のカリキュラムはいろいろな夢を実現するためには優れていると思う.そのカリキュラムの中で,どのように力を付けて行くか,具体的に考えさせます.(A)他の大学学部への編入学(医歯学部への3年次編入学なども含む), (B)京都大学,大阪大学,九州大学などの大学院への進学,(C)公務員や教員希望,(D)各種の資格取得など,日常の勉強の中でそれらをどのように実現するのか,考えてみましょう.
キーワード
キャリア支援
受講者へのメッセージ
自分の意見や意志がはっきりと言えることが必要です.将来,何をしたいのか,判らない学生には難しいゼミナールになります.他の学生よりも一歩先を準備したい気持ちを持っていることが必要です.また,これまでにこの基礎ゼミナールを受講した学生には「言葉だけで,結局,大した努力もせずに日常に埋もれていった学生」も少なくない.君らが語った言葉を私は忘れないから,三年生,四年生になった時,努力を続けていない学生は私と会うと苦言を聞くことになります.
到達目標
(1)自分の希望をどのように実現するのか,具体的にスケジュールを組みます.(2)そのスケジュールを実行するためにどのように意識(あるいは意志)を持続させるか,自覚させます.
授業の計画
1.君は自分の将来をどのように考えていたか,考えているか.(一回目)
2.君は自分の将来をどのように考えていたか,考えているか.(二回目)
3.君らにはどのような進路があるのか.自らの可能性を閉ざしていないか.ニ年前に「私の基礎ゼミナール」を受講した学生で他大学への三年次編入学を希望した学生はその後どうなったか.実行した学生と挫折した(?)学生の違いは何か.
4.ここ(徳島大学総合科学部)から,大阪大学,京都大学,九州大学,東北大学の大学院に進んだ学生はどのような学生生活を送ったか.大学院大学の大学院入試は難しいのか.
5.ここから,歯学部,医学部に三年次編入学した学生はどのような学生生活を送ったか.医学部,歯学部への編入学は難しいのか.
6.大学教員,研究者への道はどうしたら進めるのか.自然システム学科の教員の経歴を見て考えよう.
7.就職,進学,いずれも志望動機(エントリーシート,入学願書)は必要なわけで,どのような志望動機が相手に受けるのか.特に,就職の場合にエントリーシートで落とされ,面接まで進めなければ,意味はない.学生生活のどの段階で何を頑張らなければならないのか.
8.就職,進学,いずれも面接はあるわけで,自分を売り込むということはどのような事なのか.売り込む為の具体的な事例(相手に評価される)を持っているか.
9.君らの先輩の成功例,失敗例(?)を考えながら,学生生活をどのように送れば良いのか.自分の性格,能力を踏まえながら考えてみよう.
10.大学は,教員は,家族は君に何をしてくれるのだろう.指導を受ける教員により,学生は異なる人生を歩む可能性がある.何を基準に教員を選ぶのか. 君はどの道を進みたいのか.
11.試験を受ける.これからの試験は自分の人生を決める試験になります.就職試験も大学院試験も,中学高校大学の定期考査とは違います.どのような試験があるのだろう.
12.バイトで年間百万円稼ぐ事の意味は何か.時間の有効な利用なのか,それとも浪費か.例えば,ある製薬会社は賞与(ボーナス)八ヶ月くらい支給される.大学卒業の初任給(基本給)が二十万円を越えているから,百六十万円くらいである.金額をどのように考えるか. どのように生活をしていくか.
13.どのように勉強するのか.大学の最初の二年間で得る力,失う力.何を得て,何を失うか.人生を決める時期に人生を意識しないことの怖さ.(一回目)
14.どのように勉強するのか.大学の最初の二年間で得る力,失う力.何を得て,何を失うか.人生を決める時期に人生を意識しないことの怖さ.(二回目)
15.これまでに,九州大,京都大,大阪大,東北大大学院合格十数名,徳島大,九州大,岡山大,新潟大歯学部編入学合格五名,群馬大医学部編入学合格一名,これだけの学生をサポートしました.研究室の学生ではないけど,農学,理学部編入学四名(全員合格)の手伝いもしました.何故,彼らは合格できたのでしょうか.教員の力は同じです,実際,他の研究室の学生も同様な成績を上げていますから.
16.最後に,自然システム学科の教員の多くは本当に面倒見が良い,特に,教務委員,学生委員はそれなりの教員が担当しています.しっかりと利用しなさい.教員の利用の仕方を教えます.
成績評価の方法
ゼミナールの性格上,出席して,調べること,考えることが重要である.よって,自分の希望(夢,目的)を実現する為のスケジュールを提出させ,それを検討する.そのスケジュールの完成度により,評価を行う.本当の評価は数年後に分かります.何人かの学生は当初の目標を達成します.
対象学生
自然システム学科1年生
教科書
なし
参考資料
随時,配付する.
WEBページ
http://pub2.ait230.tokushima-u.ac.jp/survey/person/60453/
→コンテンツサーバ (EDB/CMS)
連絡先
小山(3N06, 088-656-7256, oyama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
 オフィスアワー: メールで予約(および研究室のドアに表示)
備考
受講学生の三分の一くらいは将来に対する準備を一年後も続けることができます.つまり,三分の二は普通の学生生活を送ります.ニ年生の時に一人一人の力に大きな差が付いてしまう現実があります.我慢強く,自分の希望を実現するために努力が出来る学生がこのゼミナールを選択してくれることを希望しています.