2007年度 総合科学部 自然システム学科 学部課程 — 1年(前期) |
EDB |
生命科学基礎実験 / Basic Training for Life Science |
教授・小山 保夫, 准教授・佐藤 征弥, 教授・中川 秀幸, 大橋 眞, 松尾 義則, 准教授・金丸 芳, 教授・林 弘三, 准教授・佐藤 高則, 中鉢 龍一郎, 山城 考, 教授・真壁 和裕, 准教授・渡部 稔, 教授・横井川 久己男, 技術員・酒井 仁美 2単位 |
授業の目的 |
高校で生物学を履修していない学生は中学校レベルの生物学的知識を忘れています.そのまま,大学生活,そして大学院生活あるいは社会生活に入りますと,苦労することが多いでしょう.日常社会で話題になりやすいことは生命科学分野の話です.そこで,高校で生物学を履修していない学生にも,もちろん,生物学を履修した学生にも,新鮮な気持ちで「生命科学」に触れていただきたいと思います.この実習では,生命科学系の実験を行う上で必要な基本的な技術などを体験させると同時に,生命の基本的現象を観察・理解してもらいます.面白い実習です. |
授業の概要 |
目的には書きましたが,社会に出てから「最も身近な学問」は生命科学です.なぜなら,健康問題,環境問題などの理解には生命科学分野の知識が求められるからです.生命科学の実験の一端に触れることで,いろいろな問題を容易に理解できる「切っ掛け」になります.細胞(単細胞生物,心臓の細胞,卵子,精子など),微生物,昆虫,植物,生体分子(DNAなど)など,毎回,様々なテーマで生命科学の知識を広げていきます.同時に,生命科学実験の基礎技術についての理解できるようになります.人生が少し豊かになります. |
キーワード |
生命科学 |
受講者へのメッセージ |
自分で積極的に「生命現象」を体験してください.そして,必要に応じて図書館などで生命についての疑問点を調べて,面白い内容のレポートを作成してください.また,生命環境コースの選択を考えている学生は受講して下さい.年度により生命環境コースの希望者が定員を越える場合には,この科目を受講している学生が優先されることがあります. |
到達目標 |
1. | 生命科学(生命現象)に興味を持ってもらう. |
2. | 生命科学系の実験を行う上で最低限必要な器具·機器の操作法,基本的な技術などを習得してもらう. |
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授業の計画 |
1. | ガイダンス(実習の進め方,内容,レポート,受講学生の確認など一般的な指導を行います) |
2. | 顕微鏡の使い方(中学・高校の顕微鏡と違います)と淡水中のプランクトンの観察(水一滴の中の世界に多くの生物がいます) |
3. | ラットの単離心筋細胞の収縮運動と細胞の死(心臓の一個の細胞の収縮,そして細胞が死ぬという現象を観察します) |
4. | レクチンによるウサギ赤血球の凝集反応(血液型の判定の基礎が解ります) |
5. | 生命科学における情報処理の基礎(もちろん,生命科学でもパソコンは必須です) |
6. | DNAの抽出(DNA診断の第一歩となる技術です) |
7. | 無菌操作(私たちは微生物に囲まれていることを実感してください) |
8. | リン酸の定量(生命現象の中で大きな役割を果たすリン酸を定量してみます) |
9. | 動物の同種個体間関係の定量的測定(メダカがどのような動きをするか,細かに観察します) |
10. | 葉で樹木の検索表を作ってみよう(身近な植物を注意深く見てみましょう) |
11. | 小型魚類の色素胞の伸縮に及ぼすイオンの影響(細胞の運動の様子を観察します) |
12. | アフリカツメガエルの人工受精と初期発生(一個の細胞が個体ができる最初のステップを観察します) |
13. | ゲルろ過法による生体分子の分離精製(分子量の異なる生体分子を分子量の大きい順に分離します) |
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成績評価の方法 |
提出されたレポートの内容と,実習にどのように参加しているか,基本的な実習態度も含めて評価します.全ての実習の平均点で評価します. |
対象学生 |
自然システム学科 |
教科書 |
実習の1回目に具体的なスケジュール(実習書)に示し,実習の概要を説明します.必要に応じて,個々の実習についてのプリントを配布します. |
WEBページ |
→コンテンツサーバ (EDB/CMS) |
連絡先 |
小山(3N06, 088-656-7256, oyama@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp) オフィスアワー:
メールで予約(および研究室のドアに表示)
生命科学講座 |
備考 |
実習全体についての質問は小山(oyama@ias.tokushima-u.ac.jp)までお願いします.個々の実習についての質問は担当している教員にお願いします. |