2008年度 徳島大学 共通教育 教養科目群 — 毎年(前期)

生活と社会 / 食生活の経済学

Life and society / Food Economics

平成19年度以前の授業科目:『生活と社会 / 食生活の経済学』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『経済学 / 食生活の経済学』

教授・中嶋 信

2単位

 月(1・2) 全(全)

授業の目的

日本の食生活問題を打開する展望を得るために,食料の生産·加工·流通·消費の総過程をたどりながら,生活構造を経済学的に把握する方法を身につける.また,食料の生産·消費の問題はすぐれて地球的な課題である.地球環境の持続的発展を実現する方策も検討する.

授業の概要

日本の現代の食生活問題を解明するために,食料供給構造および消費者の生活構造を多面的に分析する.

キーワード

食料問題,フードシステム,食料経済学,食料農業政策

受講者へのメッセージ

専用の授業ノート(ファイル)を準備し,レジュメ,ノート,関連資料などをまとめて私的なテキストをつくること.

到達目標

1.日本の食生活問題,地球規模の食料問題の概要を理解できること.
2.身近な社会問題を経済学的に把握する方法を理解すること.

授業の計画

1.食料経済学の課題 食生活問題と経済学 講義の進め方
2.食料供給構造と食生活 分析の方法 生産·流通·消費の関係
3.食料経済の現状と課題(1)野菜 供給態勢の動向 市場制度と政策
4.食料経済の現状と課題(2)米 需給の動向 食糧管理の制度と課題
5.食料経済の現状と課題(3)畜産物 畜産近代化と食生活 近代化問題群
6.食料経済の現状と課題(4)水産物 需給動向 資源浪費型構造の転換
7.食料経済の現状と課題(5)加工食品 食生活社会化の意義 消費者支配
8.食料経済の現状と課題(6)外食 外食産業の動向 生活社会化の条件
9.今日の食料消費構造 消費構造把握の方法 現状評価論争
10.食生活「近代化」と食生活問題 高度成長下の生活様式 「現代的貧困」
11.世界の食料·農業問題 食料·農業問題の本質 政策の転換
12.日本の食料·農業政策の課題 日本の食生活問題の特質 国民の課題
13.食生活問題の理論と運動 食生活問題の性格と問題解決の展望
14.食生活問題研究の動向 先行研究の動向 参考文献の解説
15.質疑応答と授業全体のまとめ
16.筆記試験

成績評価の方法

<中間試験>(3)∼(8)に関するテーマのリポート提出, <期末試験>(1),(9)∼(14)を概括するテーマの筆記試験

再試験の有無

教科書

テキストは用いず,プリントに従って進める.進行に併せて参考書を紹介する.

連絡先

中嶋(総合科学部1号館2218室, 088-656-7181, makoto@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 総合科学部1号館·中棟2階に日本経済史研究室があります.随時,相談に応じます.質問や 面接予約にはメール,電話·ファクスを利用して下さい.