2008年度 徳島大学 共通教育 基礎科目群 — 毎年(後期)

基礎数学 / 線形代数学Ⅱ

Basic Mathematics / Linear Algebra 2

平成19年度以前の授業科目:『基礎数学 / 線形代数学Ⅱ』

平成16年度以前 (医保は17年度以前) の授業科目:『基礎数学 / 線形代数学Ⅱ』

教授・守安 一峰

2単位

 木(1・2) 工(電B)

授業の目的

今や線形代数学は,工学や社会科学の広い分野で大きな役割を演じている.また,微分積分学と並んで数学やその応用の研究を志す人にとって車の車輪の如く基本的な学問分野である.本講義では,数学の基礎的教養の一翼を担う線形代数学それ自体の実体的,構造的,法則的理解を目指すと同時に数理科学の基礎的手法の修得を目指す.

授業の概要

高校で学習する幾何ベクトルを拡張したn次元数ベクトルとそれの属する線形空間の概念は,行列や行列式をより深く数学的に理解する上で必要不可欠である.特にベクトルの1次独立性は線形代数学の根幹をなす基本概念である.ここでは線形空間の一般論,線形写像と行列,固有値問題などについて講義する.

キーワード

固有値·固有空間,ジョルダン標準形,線形空間,線形写像,内積

受講者へのメッセージ

講義中は集中して講義内容の理解に努め,自宅で十分な復習を行ってください.

到達目標

1.固有値や固有空間を求めることができ,それらを使って行列を標準化することができる.また,ベクトル空間,線形写像の概念を導入し,ベクトル,行列,行列式の理解を深める.

授業の計画

1.授業ガイダンス
2.固有値と固有ベクトル(1)
3.固有値と固有ベクトル(2)
4.行列の対角化
5.行列の標準化(1)
6.行列の標準化(2)
7.線形空間
8.基底と次元
9.線形写像(1)
10.線形写像(2)
11.表現行列
12.内積(1)
13.内積(2)
14.対称行列の対角化
15.期末試験
16.総括授業

成績評価の方法

出席,小テスト,レポートなどと,期末試験により総合的に評価する.

再試験の有無

教科書

教科書:守安一峰·小野公輔著 『理工系の線形代数学入門』 サイエンス社

参考書

硲野敏博·加藤芳文著 『理工系の基礎線形代数学』 学術図書出版社

戸田暢茂著 『基礎線形代数学』 学術図書出版社

連絡先

守安(1222, 088-656-7220, moriyasu@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 金曜日 12時∼13時 守安研究室(総合科学部1号館2階)