日本考古学研究ー現代GP吉野川流域の歴史環境ー
教授・東 潮
2単位
目的
「豊穣な吉野川を持続可能とする共生環境教育」において,環境保全と地域のおける人間活動を調和させるためには,歴史的な視点も必要だ.現在を知るには過去を知る必要があり,歴史の教訓を現在に生かすことは,未来をみとおすことでもある.考古学は歴史学の一分野であるが,遺跡・遺構・遺物というきわめて具体的な物質的資料によって,歴史を再構築していく.現在,目に見えるかたちでのこっている遺跡には,たとえば古墳,城跡などがある.目に見えるかたちでのこっていなくても,遺跡に立つことによって当時の地理的環境・歴史的環境に思いをよせることができる.
概要
吉野川流域では,吉野川の恵みをうけながら生活を維持し,発展させてきた.このような自然環境と共生しながら,徳島の歴史を育んできた人間の足跡は,遺跡としてのこされている.徳島大学構内の遺跡を知り,吉野川流域の遺跡を歩くとともに,吉野川開発の要となった,徳島城・一宮城を踏査する.
キーワード
吉野川流域史,歴史環境,現代GP吉野川
注意
毎月1回,土曜日に吉野川流域の野外調査をおこなう.参加できるものにかぎる.
目標
1. | 考古学とはどのようなものであり,それに利用される自然科学の手法のそれぞれの研究方法の有効性と限界を理解し,考古学の立場で自然科学分析の結果をどのように研究に組み込んでいるかを理解する. |
計画
1. | 1 吉野川流域史概観 |
2. | 2 吉野川流域史ー旧石器時代と第4紀ー |
3. | 3 吉野川流域史ー縄文時代ー |
4. | 4 吉野川流域史ー弥生時代①ー |
5. | 5 吉野川流域史ー弥生時代②ー |
6. | 6 吉野川流域史ー古墳時代①ー |
7. | 7 吉野川流域史ー古墳時代②ー |
8. | 8 吉野川流域史ー飛鳥時代ー |
9. | 9 吉野川流域史ー奈良時代ー |
10. | 10 吉野川流域史ー中世ー |
11. | 11 吉野川流域史ー近世ー |
12. | 12 吉野川下流域の踏査 |
13. | 13 吉野川中流域の踏査 |
14. | 14 吉野川上流域の踏査 |
15. | 15 吉野川流域の歴史環境ー調査研究成果の発表ー |
16. | 16 吉野川流域の歴史環境ー調査研究成果の発表ー |
評価
レポート
再評価
なし.
教科書
東潮編『川と人間ー吉野川流域史ー』渓水社,1998年
連絡先
東(088-656-7155, azuma@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)