欧米言語ゼミナール (その3)
教授・宮崎 隆義
2単位
目的
小説は,個人の内面生活から,個人をとりまく社会やさらには国家に至るまで,あらゆるものを取り込んで描き出している.その世界は,言葉による虚構の空間―嘘の世界でありながらも,その延長上で,社会,文化,言語,思想,歴史,政治,経済等,あらゆるレベルにおいて現実の世界と通じ合っており,現実の世界の理解を助けてくれるものでもあるといえる.当ゼミナールでは,小説という言葉による芸術を通して,主に19世紀の,さらには時代を超越しての,イギリスの世界を理解しつつ,普遍的な自分自身の存在の問題として,文学を味わい理解してゆきたい.4年次では,卒業論文に取りかかることを前提として,テーマ設定の方法や取り上げ方など基礎的な準備を中心に行う.
概要
19世紀イギリス小説の世界
キーワード
イギリス小説,作品分析,作品理解
注意
受講生のみなさんの関心を重視しながら,方向を定めてゆくので積極的な授業参加を望む.通年受講が望ましい.
目標
1. | 文学作品ととその社会的文化的意味についての理解をさらに深めながら,卒業論文として,文学作品や関連作品の取り上げ方の基礎を身に付ける. |
計画
1. | 具体的には19世紀の代表的な小説家であるハーディ,ディケンズ,エリオットなどの作品を中心としたいが,他にも児童文学,妖精文学,娯楽文学など,広く様々なジャンルの作品を材料として,読むことの楽しさと小説という言語芸術の幅広さ,深さを理解することを目標としたい.また,映像化された文学作品という観点から,映画芸術にも目を向けてみたい. |
2. | 第1回 イントロダクション これまでの総括 |
3. | 第2回∼第7回 テーマに関係する知識の習得と整理 |
4. | 第8回∼第15回 テーマとの関連づけの仕方 |
5. | 第16回 まとめ |
評価
ゼミナールであるので,出席状況,授業時の取り組み姿勢,テーマ探求の評価,報告等の結果に基づいて成績評価を行いたい.
再評価
行う
教科書
適宜プリントや言語材料を用意する.参考書等についても適宜紹介する.
連絡先
宮崎(総合科学部1号館3階北棟 3309, 656-7131, miyazaki@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火·木曜日 12時∼13時
備考
この授業科目は8単位まで履修することができます.