2008年度 総合科学部 人間社会学科 欧米言語コース 言語表現サブコース 学部課程 — 2年(後期), 3年(後期)

2008年度 総合科学部 人間社会学科 欧米言語コース 言語コミュニケーションサブコース 学部課程 — 2年(後期), 3年(後期)

英米文化研究IV (その2)

鳴門教育大学 非常勤講師・前田 一平

2単位

目的

文学研究の方法を講ずる.白人対黒人という対立が強調されるアメリカの人種構成の中に,総称してアジア系アメリカ人と呼ばれる人たちがいる.その中でも,我々と関係の深い日系アメリカ人については,意外と日本本国では知られていないのが現状である.本授業では,人種上の差別の問題,日本人とアメリカ人の間で揺れるアイデンティティの問題,世代によって内部に生じるギャップの問題などについて,歴史と文学を通じて検証する.先行研究を読むことによって,論文の書き方を指導する.

概要

前期・後期とも日系アメリカ人の歴史と文学を研究する.後期は前期の継続授業とするので,前期の本授業科目を履修しておくこと.日系二世作家ヒサエ・ヤマモトを続けて読むが,後期は特にペーパー(誤ってレポートと呼ばれているもの)や論文の作成方法まで指導をする.

キーワード

アメリカ,文学,日系アメリカ人,差別と人種問題,アイデンティティ形成,論文作成

注意

みずから原書を地道に読む習慣づけを心がけてください.英語を読む力はそこから始まります.原書を読む喜びと苦しみ,そして読破したときの達成感を味わって欲しい.よって,英文読解と異文化理解に積極的に取り組む姿勢をもって授業に臨んでいただきたい.

目標

1.まずは,英語の原書を読む力と自信をつけることを目標とする.それに加えて,日系アメリカ人について認識を深め,彼ら/彼女らの文学を理解し,研究することを最終目標とする.

計画

1.イントロダクション
2.``Writing''
3. 〃
4.`` ... I Still Carry It Around''
5.Interview with Hisaye Yamamoto
6. 〃
7. 〃
8.論文リーディングと論文作成
9. 〃
10. 〃
11. 〃
12. 〃
13. 〃
14. 〃
15. 〃

評価

ディスカッションへの参加および講読担当時の理解を中心とした授業への貢献度(20%)と学期末試験(80%)の評価による.

再評価

実施しません.

教科書

Hisaye Yamamoto, ``Seventeen Syllables'' (Rutgers UP)(前期と同じ本を継続使用)

参考資料

授業中に指示する.

連絡先

研究室:鳴門教育大学人文棟A309,電話:088-687-6347,E-メール:kmaeda@naruto-u.ac.jp
オフィスアワー: 遠距離なので,オフィスアワーを利用することは不可能と思える.ただし,相談には応じるし,E-メールでの相談·指導は時間を問わず可能である.

備考

この授業科目は8単位まで履修することができます.