2008年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 文化情報サブコース 学部課程 — 2年(後期)

2008年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 哲学·思想サブコース 学部課程 — 2年(後期)

2008年度 総合科学部 人間社会学科 国際文化コース 歴史·社会サブコース 学部課程 — 2年(後期)

社会思想研究

教授・石田 三千雄, 教授・吉田 昌市

2単位

目的

古代の人々は,自己を,社会との関わりにおいてよりも,どちらかというと自然との関わりにおいて把握することが多かったのではないか.自分を自然の中において考えることは,少なくとも,現代のわれわれよりもはるかに多かったと想像される. それに対して,われわれ現代人は,いわば常に社会,対社会ということを意識しているし,またそうせざるをえない状況に置かれてもいる.これはわれわれにとって幸福なことなのであろうか,それとも現代人あるいは近代人の不幸なのであろうか. こうした問題意識に立って,人と社会の関わりの諸相を考えてみたい.

概要

人と社会,その関わりの諸相

キーワード

国家社会,法律,教育,自由

注意

講義形式の授業ではあるが,受講生諸君の積極的な参加を求める工夫もする. 平成13年度以降に入学した学生を対象とする.

目標

1.受講生諸君が,国や社会との関わりを,あらためて見つめ直すようになること.

計画

1.主として古代ギリシアの哲学思想に材料を求め,人と社会,人と国家の関わりのあり方を彼ら古代ギリシアの人々がどのように考えたかを考察する.
2.講義のあらましは,
3.自然の中での自己と社会における自己
4.人間が「国家をもつ(ポリス的)動物」であることの意味
5.「ノモスとピュシス」の思潮とそれが課題として提示する問題
6.その問題に対する応答としてのソクラテスとプラトンの思想
7.プラトンの「人間(たましい)」観と内的行為としての「正義」
8.プラトンの「国家」観,法律·教育の役割についての考え方
9.プラトンの民主制批判
10.「自由」とは?
11.授業は15週行い,16週目は成績評価と評価の講評にあてる.

評価

授業への取り組み方+何度か行う小テスト+学期末の試験またはレポート

再評価

行う.

教科書

適宜プリントを配布し,参考文献も講義の中で紹介する.

連絡先

吉田(1230, 088-656-7150, shoichi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜 12時から13時