2008年度 総合科学部 人間社会学科 マルチメディアコース 学部課程 — 2年(前期)

現代音楽芸術論

教授・宮澤 一人

2単位

目的

20世紀の芸術音楽についてはいわゆる「現代音楽」という言葉でくくられて,日常的にふれる機会が非常に少ないのが現状である.この講義では19世紀末から20世紀の芸術音楽の歴史をなぞることにより,現代という時代に表現活動を行う人間にとって必要不可欠な「現代芸術の理解」を深めることを目的とする.なおポピュラー音楽(ジャズやロック等)は取り上げない.

概要

20世紀の芸術音楽について,それぞれの重要な作曲家の特徴を学び,作品を鑑賞する.

キーワード

芸術音楽の危機,政治と音楽,様々な技法

注意

楽譜が読める必要は必ずしもないが,きちんと読める方が学習効果が上がるのは当然である.それ以上に「好奇心旺盛」であることを望む.

目標

1.20世紀の芸術音楽の流れを音楽史全体の流れの中で位置づけられる.また,その美しさを体得できる.

計画

1.20世紀芸術音楽の流れ
2.ドビュッシー(印象主義?)
3.ストラヴィンスキー(3大バレエとその周辺)
4.ドイツの後期ロマン派(煮詰まる音楽)
5.表現主義と新ウィーン楽派(無調の始まり)
6.ストラヴィンスキーの新古典主義(昔帰り?)
7.12音技法(無調の組織化へ向かって)
8.ヒンデミットと新即物主義(実用音楽の理念)
9.社会主義リアリズム(政治と音楽)
10.バルトーク(民俗音楽の組織化)
11.ヴァレーズと様々な試み(音素材の拡大へ)
12.第二次大戦以後の音楽(新しい時代へ)
13.60年代の前衛
14.70年代以後
15.20世紀音楽のもう一つの側面
16.20世紀音楽の総括として

評価

レポートを使用する.課題は授業中に指示する.

再評価

行わない.

教科書

毎回プリントを配付する. その他参考書籍やCDについては講義の際に紹介する.

参考資料

講義中に紹介する.

連絡先

宮澤(マルチメディアA棟 204, 088-656-7163, miyazawa@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 木曜日昼休み(研究室に在室している時は,特別な場合を除いて対応可能)

備考

先ず音楽を静かに鑑賞できること.楽譜を読む力は必要ない.