2008年度 総合科学部 人間社会学科 地域システムコース 学部課程 — 2年(前期)

人文地理学研究II

京都大学 教授・山田 誠

2単位

目的

近代の日本における都市の姿を,都市地理学・歴史地理学の立場から明らかにする.単に過去の実態を知るというにとどまらず,現代の都市のより深い理解にも寄与するような講義になることを目指す.

概要

日本近代都市の地理学

キーワード

歴史地理学,近代日本,都市計画,都市システム

注意

この授業は教員免許取得(中学校・社会,高校・地歴)のための「教科に関する科目」にあたる.なお,「人文地理学研究I」(概説・平成20年度開講予定)と「人文地理学研究II」(特論・平成19年度開講)とは,隔年で交互に開講される.

目標

1.明治から昭和戦前期の日本の都市がどのようなものであったのかについて基礎的な知識を身につけるとともに,講義で直接扱わない都市(あるいは地域)についても,受講者自らが近代におけるその姿を復原することのできる能力を身につけてほしい.

計画

1.講義のあらましについての説明
2.日本近代都市に関する研究の動向(1)地理学
3.日本近代都市に関する研究の動向(2)関連分野(歴史学・社会学・建築学等)
4.日本近代都市研究のための資料
5.都市システムの変化
6.新しい都市類型(1)鉱工業都市(大牟田など)
7.新しい都市類型(2)軍港都市(横須賀など)
8.新しい都市類型(3)国際貿易都市(神戸など)
9.新しい都市類型(4)北海道の都市,その1概説
10.新しい都市類型(5)北海道の都市,その2札幌
11.歴史的都市の変化(1)東京
12.歴史的都市の変化(2)大阪
13.歴史的都市の変化(3)京都
14.歴史的都市の変化(4)城下町弘前
15.全体のまとめ
16.テスト

評価

最後の時間に筆記試験を行う予定

教科書

使用しない.必要な資料をプリントして配布する予定.

参考資料

講義のテーマに関連する学術論文や専門書のリストを講義の早い段階で配布する.また,平岡昭利氏を中心的な編者として古今書院から刊行されている『○○,地図で読む百年』(○○には地方名が入る,全10巻)には,全国の主要都市の戦前期の地形図(主に縮尺5万分の1)が掲載されていて,本講義の理解に役立つ点が多いと思われる.

連絡先

豊田(2329, 088-656-7154, toyoda@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 木曜 12:00∼13:00

備考

隔年開講