地域経済論
regional economics
教授・中嶋 信
2単位
目的
地域経済に対する関心が高まっている.都市の過密問題や地方圏の過疎問題が深まっており,実践的解決が求められているためである.地域経済学(論)はそのような要請に対応して形成された比較的新しい学問領域である.この講義は地域社会の土台をなす地域経済の構成と動態を解明するための理論をやさしく伝える.
概要
地域経済論入門:地域経済論(地域経済学)の基本骨格を理解した上で,徳島などを例に具体的な地域分析を行う.
キーワード
地域経済,地域問題,地域政策,自治
関連科目
注意
各回の講義はレジュメとテキストを用いて運営する.
目標
1. | 地域問題解決のための初歩的な理論を理解する. |
2. | 具体的な地域問題を経済学的に分析する手法を理解する. |
計画
1. | 地域問題と地域経済 実践科学としての地域経済論(学)の課題と構成 |
2. | 地域経済と国民経済 「地域」経済の概念 地域経済論の系譜 |
3. | 地域政策の理念と体系 欧米諸国の地域政策の展開過程の検討 |
4. | 地域づくりと住民参加 地方自治体の総合計画と住民参加の諸形態 |
5. | 地域政策の展開過程(1) 日本資本主義の蓄積様式と地域政策の関係 |
6. | 地域政策の展開過程(2) 高度成長期の地域政策の理念と展開内容 |
7. | 地域経済分析の方法(1) 人口構造の動態とその分析手法 |
8. | 地域経済分析の方法(2) 産業構造の動態とその分析手法 |
9. | 地域経済分析の方法(3) 地域経済及び地域政策の担い手の状態 |
10. | 県内地域経済の動向(1) 過疎地域における産業と社会の状況と課題 |
11. | 県内地域経済の動向(2) 徳島市周辺部の動向と課題 |
12. | 地域経済と地方自治 地方行財政活動と地方自治制度の骨格 |
13. | 転換期の住民の課題(1) 地域づくりの新たな理念及び政策体系 |
14. | 転換期の住民の課題 (2)新たな地域づくりの推進体制と住民の役割 |
15. | 地域経済論の学び方 地域経済論の近年の動向と研究課題 |
評価
講義中に提出を求める数回の演習問題,期末に提出を求めるリポートの結果によって単位を認定する.
再評価
行わない
参考資料
岡田知弘『地域づくりの経済学入門』自治体研究社,2005年
中嶋信『新しい「公共」をつくる』自治体研究社,2007年
連絡先
中嶋(総合科学部1号館2218室, 088-656-7181, makoto@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
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