世界経済論I
World Economy1
教授・水島 多喜男
2単位
目的
国際的な経済関係は,その歴史的構造のもとでさまざまな問題点を生み出し,その問題点の理解や問題点への対処を巡ってさまざまな議論を引き起こしてきた.講義では,この歴史構造と議論にかかわる基本的論点の整理を行う.
概要
世界経済(国際経済)の歴史と理論
注意
「世界経済論 I」(前期)として2単位を認定するが,「世界経済論 II」(後期)と併せて通年で受講するのが望ましい.前期で終了できなかった項目については,後期「世界経済論 II」で扱う.17年度は「国際貿易論」「多国籍企業論」が開講されるので,授業計画の(4)(5)は,簡単に触れるにとどめる.
目標
1. | 学説史,学説,現状に係わる論点の理解. |
計画
1. | 以下のテーマについて番号順に取り扱う.1テーマ1講義を予定するが,進捗状況によっては次回の講義に繰り越すこともある.時間があれば〔補論〕に進む. |
2. | 1. 産業資本主義以前の世界経済(遠隔地貿易と重商主義) |
3. | 2. 自由貿易論の系譜(1)(Adam Smithの時代と貿易論) |
4. | 3. 自由貿易論の系譜(2)(D.Ricardoの時代と貿易論) |
5. | 4. 自由貿易論の系譜(3)(J.S.Mill/A.Marshallの時代と貿易論) |
6. | 5. 世界経済構造の批判的理解(1)(K.Marxの「プラン」後半体系) |
7. | 5. 世界経済構造の批判的理解(2)(K.Marxの時代と植民地·世界市場論) |
8. | 7. 保護貿易論の系譜(1)(途上国のTCC批判 |
9. | 8. 保護貿易論の系譜(2)(複数の帝国主義国と植民地経済圏) |
10. | 9. 世界経済構造の批判的理解(3) |
11. | (Ленин『帝国主義論』 |
12. | 10. 保護貿易論の系譜(3) |
13. | (「相対的安定期」·1929年世界恐慌と「ブロック経済」) |
14. | 〔補論〕帝国主義論の系譜(1) |
15. | (Hobson,Kautsky,Rosa Luxemburgの帝国主義論) |
16. | 〔補論〕帝国主義論の系譜(2) |
17. | (自由貿易帝国主義論 |
18. | 〔補論〕国民経済·世界市場の規定(大塚·木下·村岡の議論) |
評価
筆記試験
再評価
なし
教科書
授業では講義中に配付する資料を用いる.
参考資料
参照すべき図書は,適宜指示する.
連絡先
水島(2203, 088-656-7188, mizushim@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 講義終了後(研究室ドアに掲示).E-mail:mizushim@ias.tokushima-u.ac.jp,電話:088-656-7188(研究室)
備考
2009年度から,構成を変更する.このため2008年度から授業構成を変更する部分が出てくるので,上記は目安としてのみ理解してください.