2008年度 総合科学部 人間社会学科 法律経済コース 学部課程 — 2年(前期)

簿記論I

肩書不明・三木 正幸

2単位

目的

古来,簿記は人類が発見したもっともエレガントな体系であると絶賛されている.簿記は複雑な企業の取引活動を見事なまでに秩序的に分類·整理し,誤謬を自動検証して,企業活動の結論書ともいうべきバランスシートを導き出す.約500年前に数学者ルカ·パチョーリーは,地球上の営みの根本原理は,宇宙のバランスであると考え,宇宙を支配する陰陽·因果関係のバランスを経済活動の計算過程にとりいれた.この講義では,今日世界各国で適用されている複式簿記の原理について,平易に解説する.複式簿記,経営業績測定のもっとも基礎となる技術であり,諸君が大学卒業後民間企業や公務に就く場合にも,心得ていなければならない必須の知識であり,有用性の高い講義になるであろう.

概要

経済活動における損益計算と財産計算の方法

注意

原則として,2年次配当科目とするが,2年生以外の受講も認める.カリキュラム上,4単位の簿記論が簿記論I(前期)と簿記II(後期)にわけられているが,日本商工会議所簿記検定試験3級レベルをマスターするには,どうしても,両者を履修しなけれ,不十分といえる.

目標

1.複式簿記のメカニズムの理解(簿記一巡)

計画

1.1.簿記の目的と種類
2.2.簿記の要素(資産,負債,資本,収益,費用)
3.3.取引概念·勘定·勘定口座·貸借平均の原理
4.4.仕訳·転記·仕訳帳·総勘定元帳
5.5.試算表
6.6.帳簿決算,P/L,B/Sの作成
7.7.中間試験
8.8.精算表現金取引,簿記上の「現金」,預金取引,当座預金,小切手
9.9. 現金取引,簿記上の「現金」,預金取引,当座預金,小切手
10.10.商品売買取引
11.11.分記法(3分法)
12.仕入帳,売上帳,商品有高帳
13.12 約束手形と為替手形
14.掛け取引
15.その他の債権債務取引(前受金と前払金,未払金と未収金,など)

評価

筆記試験2回の平均値による.

再評価

行わない

教科書

中村忠著「現代簿記」白桃書房

加古宜士他監修「日商簿記ワークブック商業簿記3級」税務経理協会

連絡先

矢野(2221, 088-656-7182, yano@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)