化学環境システム論
教授・関澤 純
2単位
目的
化学物質の安全と環境・健康保護のために,どのような枠組みがあり,その背景としてどのような問題があり,これまでの事故や被害の経験をふり返り,これまでどのような対応がなされてきたかについて学ぶ.ついで化学物質の安全管理におけるリスクの考え方の重要性を理解するとともに,管理手法の基礎について学ぶ.
概要
環境中化学物質の安全性評価と管理の基礎となる知識を学び,公害と環境問題,中毒事故と危険物,地球環境の問題,水・大気・土壌・製品・食品中の化学物質の安全性の具体例について考察する.生態系の保全や農薬の安全性評価の手法,リスクの考え方,国際的な安全性評価の仕組み,リスクコミュニケーションによる参加型のリスク管理についても考える
注意
授業中に時々クイズを出し,次回までに調べてきて発表してもらう.発表内容について討議する.
目標
1. | 国内外の化学物質安全管理の手法と基礎となる考え方を知る.法令と強制による規制だけでなく,社会を構成するさまざまな人々の参加と創意を生かした安全管理のあり方について考える. |
計画
1. | 授業の組み立て紹介,毒性学の基礎 |
2. | 水質汚染と規制・基準 |
3. | 室内外空気汚染と規制・基準 |
4. | 危険物の安全・危険有害性の種別と事例 |
5. | 中毒事故と危険物情報 |
6. | 化学物質による危害,健康被害,環境汚染防止のための法規制 |
7. | 内分泌かく乱化学物質による低用量影響 |
8. | 遺伝子組み換え食品と健康・環境問題 |
9. | 食品の安全性評価と安心 |
10. | 物質の分析と曝露評価 |
11. | 環境データの統計解析-1 |
12. | 環境データの統計解析-2 |
13. | 影響の量依存性評価 |
14. | リスクとベネフィット |
15. | 生態系汚染と試験法 |
16. | 演習 |
17. | 試験 |
評価
レポートと試験:授業中の発表と試験結果の総合による
再評価
なし
教科書
その都度準備するが,テーマに応じて参考書を紹介する.
連絡先
関澤(2N07, 088-656-7263, sekizawa@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 後ほど案内する