2008年度 総合科学部 自然システム学科 生命·環境コース 学部課程 — 2年(後期)

2004年度 総合科学部 自然システム学科 物質·環境コース 化学系サブコース 学部課程

2008年度 総合科学部 自然システム学科 物質·環境コース 地学系サブコース 学部課程 — 2年(後期)

2008年度 総合科学部 自然システム学科 物質·環境コース 物理系サブコース 学部課程 — 2年(後期)

植物生理学

准教授・佐藤 征弥

2単位

目的

地球上の生命活動は植物の光合成活動に依存している.生命が誕生して数十億年間,生命活動がばく大なエネルギーを消費し続けているにも関わらず地球上に生命が満ちあふれているのは,光合成が不変ともいえる太陽エネルギーを利用して生体物質を作り続けているからである.本講義では最初に光合成のメカニズムとその進化について解説する. また,我々は植物を静的で不活発な生物であるとみなしている.確かに動物のように好適な環境を求めて移動できるわけではないが,逆に乾燥·湿潤,強烈な直射光,温度変化などの様々な環境変化に柔軟に対応する術を備えている.そのような調節機構の働きについて解説する. そして最後にはバイオテクノロジーの進歩による植物改良や農業のあり方の変化について解説する.

概要

植物の性質,環境応答,利用について

キーワード

光合成,呼吸,抵抗性,遺伝子組換え食品,樹木医

注意

なし.

目標

1.基礎知識をしっかりと押えたうえで,現代のバイオテクノロジーが植物をどのように変えようとしているのか,何が問題となっているのか理解する.

計画

1.光合成1 - 地球の酸素と二酸化炭素の変遷
2.光合成2 - 光合成のメカニズムについて
3.光合成3 - 光合成のメカニズムについて
4.呼吸 - ミトコンドリアは何をしているか
5.樹の診断1 - 樹木医は樹の何をみるのか
6.樹の診断2 - 樹木医は樹の何をみるのか
7.植物と環境ストレス - 植物はさまざなストレス要因に対してどのように対処しているか
8.植物と病原菌1 - 植物の耐性メカニズム
9.植物と病原菌2 - 病原菌の立場から
10.植物と共生微生物1 - 根粒菌について
11.植物と共生微生物2 - エンドファイトについて
12.遺伝子改変植物1 - 遺伝子組換え技術について
13.遺伝子改変植物1 - 安全性,生態系への影響について
14.花の色 - アントシアニン,カロチン,フラボノイドについて
15.花の構造と機能- 花はどのように進化したのか
16.植物の受精の仕組み

評価

数回の小テスト(ノート,資料の持ち込み禁止)により評価する

再評価

行わない.

教科書

講義の際に随時紹介する.

連絡先

佐藤(088-656-7222, satoh@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 研究室に在室している時はいつでもOK.