道徳教育
助教・弘田 陽介
2単位
目的
道徳教育として把握される一連の思想領域を,歴史的に理解することをテーマとする.そのような思想が現在の私たちにとってどのように生きたものになるかを,様々な社会的実例を通して経験していきたい.また小発表を通して,文献や資料に沿って,自らの解釈を提示するというスキルを磨いていくことも到達目標となる.
概要
道徳教育の果たすべき課題を,一つの教科やジャンルとして狭く捉えるのではなく,思想史・言語論・メディア論などにも接続する広義のコミュニケーションの問題として把握する.授業は,主に講義・テクスト読解・映像分析をメインとするが,受講者の小発表を織り交ぜることで,活発に自由な議論が展開できるように工夫する.
計画
| 1. | 導入 授業の概略と進め方について |
| 2. | 道徳教育の現状 |
| 3. | レトリック論からみた道徳(1) |
| 4. | レトリック論からみた道徳(2) |
| 5. | 道徳教育の歴史(1) 古代ギリシャ |
| 6. | 道徳教育の歴史(2) キリスト教 |
| 7. | 道徳教育の歴史(3) ドイツ啓蒙思想 |
| 8. | 道徳教育の歴史(4) フーコーから見た近代の道徳 |
| 9. | 道徳を伝えるメディアの変遷 |
| 10. | 道徳と精神分析 |
| 11. | 教育と道徳(1) 家庭は何を伝えるのか |
| 12. | 教育と道徳(2) 学校は何を伝えるのか |
| 13. | 身体の経験としての道徳 |
| 14. | レポートの構成・書き方 |
| 15. | まとめ |
評価
授業への積極的な参加(20%),小発表(30%),学期末のレポート(50%)
教科書
鈴木晶子編『これは教育学ではない』(冬弓舎,2006)
連絡先
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