環境生態学
Environmental Ecology
教授・鎌田 磨人
2単位
目的
生態系を保全·管理していく上で必要な生態学の理論について,基礎的な概念を身につける.
概要
生態系の保全·管理に必要な概念として,1)「進化」の視点から,生物多様性の成り立ちについて,2)「自然界のネットワークとダイナミクス」の視点から,生物間相互作用がもたらす集団の挙動と種間の共進化,3)「環境の持つ機能」の視点から,多数の生物種が集まった群集の構造と動態,物質循環と生態系機能,環境保全,について解説する.
キーワード
生態系保全,自然再生,ビオトープ,生態学的な論理
要件
なし
注意
「生態系の保全」を受講済みであることを前提に講義する.関連授業科目として,「緑のデザイン」,「生態系修復論(夜間主)」の受講を推奨する.
目標
1. | 生態系を保全·管理していく上で必要な生態学の理論について,基礎的な概念を身につけている. |
計画
1. | 身近な生物とその環境 / 教科書 pp.1-12 |
2. | 多様な生物界-大進化 / 教科書 pp. 13-20 |
3. | 種の分化と適応放散 / 教科書 pp. 21-29 |
4. | 種分化の機構 / 教科書 pp. 30-41 |
5. | 生活史の適応進化 / 教科書 pp. 55-65 |
6. | 雄と雌はなぜいるのか / 教科書 pp. 66-83 |
7. | 植物の生理生態と適応戦略 / 教科書 pp. 84- 91 |
8. | 動物の行動と社会 / 教科書 pp. 101-117 |
9. | 生物間の競争 / 教科書 pp. 123-140 |
10. | メタ個体群 / 教科書 pp. 141-150 |
11. | 生物群集の共存機構 / 教科書 pp. 166-179 |
12. | 植生遷移と種の多様性 / 教科書 pp. 180-186 |
13. | 生態系の管理 / 教科書 pp. 211-226 |
14. | 第三次 生物多様性国家戦略 |
15. | 期末試験 |
16. | 試験の解説とふりかえり |
評価
到達目標の達成度は期末試験の評点により評価し,評点が60%以上を当目標のクリア条件とする.
JABEE合格
【成績評価】と同一である.
JABEE関連
本科目は本学科の教育目標の3(3)に100%対応する.
対象学生
他学科,他学部学生も履修可能
教科書
日本生態学会編「生態学入門」東京化学同人
参考資料
Begon Mら(堀道雄 監訳)「生態学-個体·個体群·群集の科学」京都大学学術出版会
連絡先
鎌田(A306, 088-656-9134, kamada@ce.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 年度ごとに学科の掲示を参照すること.