技術者·科学者の倫理
Engineering Ethics
目的
技術者に強く要求される倫理的行動についての理解を深める.
概要
科学と違って技術は世の中に新しいものを作り出す.多くの人は大学を卒業して企業の中で技術者として活動し,新しいものを作り出していく.その時に常に頭に置いておかなくてはならないのが技術者倫理である.この講義では技術とはなにか,から始まって技術者とは何か.社会の中で技術者はどうあるべきかを一緒に考える.技術的な活動の中で「これは危ない」と気が付く感覚が身につくように多くの事例を説明するとともに,自信の行動に責任が持てるように,行動決定の考え方を説明する.
目標
1. | 科学や工学との比較の中で技術とは何なのかを理解する. |
2. | なぜ技術者に倫理的な行動が強く要求されるかを理解する. |
3. | 技術者が個人として自律した存在であるべきだということを理解する. |
4. | 義務論的理論,目的論的理論などの具体的な行動決定法を理解し,利用できる. |
5. | なぜ技術者が事例にあるような変な行動を取ってしまうかを理解し,それを防ぐ方法を修得する. |
計画
1. | 「ガイタンス」なぜ技術者倫理なのかを理解し,事例で考える. |
2. | 「技術とは」技術とは何か,技術者とは何をする人かを考える. |
3. | 「グループ討議1」実際の技術者の行動を考えて討論し,発表. レポート1 |
4. | 「企業の技術者」企業の中で技術者は何をしているのかの紹介. |
5. | 「会社とは何か」会社とはどういう存在か,会社の倫理とは. |
6. | 「技術者資格と教育」国際的資格,技術者教育の認定. レポート2 |
7. | 「技術者の自律」専門家とは,企業の中の専門家,専門職 |
8. | 「自律する技術者」自律の考え方,学会,継続学習 |
9. | 「行動決定1」倫理問題の考え方,答えが一つに決まらない問題 レポート3 |
10. | 「行動決定2」義務的理論と目的論的理論,相反問題の解き方. |
11. | 「グループ討議2」具体的事例を理解し行動法を考える. |
12. | 「グループ討議の発表」各グループの発表. レポート4 |
13. | 「事例説明」グループ討議で使った事例の考え方の解説. |
14. | 「まとめ」全体のまとめと組織の中での行動法の復習. |
15. | 「テスト」 |
16. | 試験,レポートの返却とまとめ |
評価
到達目標が各々達成されているかを,レポートやグループ討議,最終テストで評価し,60%以上あれば合格とする.
JABEE合格
到達目標が各々達成されているかを,レポートやグループ討議,最終テストで評価し,60%以上あれば合格とする.
JABEE関連
(A)教養·倫理80%,(B)社会情報20%
対象学生
開講コース学生のみ履修可能
連絡先
学科教務委員
備考
夏季休業中に集中して行なう.日程は決まり次第掲示される.