2008年度 工学部 知能情報工学科 昼間コース — [選択] 3年(前期)

論理回路設計

Logic Circuit Design

教授・大濱 靖匡

2単位

目的

コンピュータの構成要素である論理演算回路の動作原理であるブール代数の基礎概念を理解し,与えられた論理式から論理回路を設計する手法を習得する. 応用力が身につくように,各手法の背後にあるアイディアを理解することが目標である.

概要

数表現,論理式とその変換法などの基礎事項を教え,論理式が論理回路を経てディジタル回路として実現できることを理解させる. これらの基礎をもとに,コンパクトな回路を設計するために,組合せ論理関数の簡単化手法(カルノー図,2分岐決定グラフ,クワイン·マクラスキー法の原理,手順)を講義する. 次に,順序回路の設計手法について学ぶ. まず,順序回路を構成する際によく用いられる各種フリップフロップ(SR-FF,D-FF,SR-FF,T-FF)の動作原理について述べる. 自動販売機,カウンタ,系列検出器などを例にとり,これらFFの励起関数を利用し,順序回路を設計する方法を学ぶ.

キーワード

論理式,論理回路,組合せ論理関数

要件

集積回路工学,オートマトン·言語理論を履修していることが望ましい.

目標

1.論理回路をモデル化し,システマティックに設計する能力を育成する.また,単なるノウハウとしての技術ではなく,応用力が身につくように各手法の背後にあるアイディアを理解することが目標である.

計画

1.ディジタル回路と論理回路
2.数表現代数,論理式
3.論理関数(積和標準形と和積標準形)
4.不完全定義論理関数
5.論理関数の簡単化
6. 〃
7.組合せ論理回路の構成法
8.基本的組合せ論理回路(加算器,比較器,セレクタ)
9.中間試験
10.順序機械と順序回路
11.状態割当,状態遷移図,状態遷移表
12.フリップフロップ(FF)の構成
13.SR-FF,D-FF,JK-FF,T-FF
14.順序回路の設計I
15.順序回路の設計II
16.定期試験

評価

講義内容の理解度を確認するために,随時小テストを行なう. 受講姿勢も若干配慮する. 小テストと受講姿勢を4割,期末テストを6割の比率で総合的に評価する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

高木直史 著「論理回路」昭晃堂

参考資料

並木秀明·前田智美·宮尾正大 著「実用入門 ディジタル回路とVerilog-HDL」技術評論社

連絡先

任(C棟204室, 088-656-9684, ren@is.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日午後4時ー午後5時, 木曜日午後4時ー午後5時

備考

今年度は集中講義で行われる.