2008年度 工学部 知能情報工学科 夜間主コース — [選択] 2年(後期)

オートマトン·言語理論

Automata and Formal Languages

教授・北 研二

2単位

目的

情報工学,計算機科学一般において最も中心的な概念であるオートマトンと言語理論について講義し,レポート,小テストを実施して,理論と考え方を習得させる.

概要

言語の有限的記述の概念から始め,言語の基本的な記述機構としてオートマトン及び形式文法を導入する. また,文法とオートマトンの関係についても説明する. 講義では,特に基本的で重要な有限オートマトンと正則文法および文脈自由文法について詳しく述べる.

キーワード

有限オートマトン,形式言語,正則表現

先行科目

離散数学入門

関連科目

人工知能

要件

集合に関する基本的な知識(たとえば「離散数学とグラフ理論1」) を前提とする.

目標

1.形式言語理論の考え方,特に有限オートマトンや正則表現を用いた言語 の記述について理解する.
2.有限オートマトンの等価性,非決定性オートマトンから決定性オートマトンへの 変換,オートマトンと正則表現の間の変換などの計算ができる.

計画

1.基礎的な数学的準備,言語とその表現
2.順序機械
3.有限オートマトンと正則言語
4.有限オートマトンの等価性
5.有限オートマトンの最簡形
6.非決定性有限オートマトン
7. 〃
8.ϵ動作を持つ有限オートマトン
9.言語演算
10.正則表現1
11.正則表現2
12.言語族の閉包性
13.形式文法1
14.形式文法2
15.演習
16.定期試験

評価

受講姿勢,レポートの提出状況と内容,小テスト及び最終試験の成績を総合して行う.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

富田悦次·横森 貴 著「オートマトン·言語理論」森北出版

参考資料

ホップクロフト·ウルマン 著「オートマトン·言語理論·計算論I」サイエンス社

連絡先

北(Dr503, 088-656-7496, kita@is.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 月曜日 18:00 - 19:30

備考

1.毎回の予習·復習を欠かさず行うこと. 随時,レポート及び小テストを実施する.
2.成績評価に対する平常点と試験の比率は4:6とする. 平常点には受講姿勢,レポートの提出状況と内容を含み,試験には小テスト及び最終試験の成績を含む.