2008年度 工学部 知能情報工学科 夜間主コース — [選択] 3年(後期)

最適化理論

Optimization Theory

准教授・最上 義夫

2単位

目的

最適化の概念,数理処理による最適化,学習に基づく最適化について講義し,さらに演習を課し試験を行うことによって,工学諸分野において広く存在する最適化問題を解決するための基礎知識を修得させる.

概要

最適化は工学諸分野における一般的かつ基礎的な概念であるが,本講義では数理処理による最適化(非線形計画法)と学習に基づく最適化(学習ユニットによる最適化)とを中心とした講義を行う.また,数理処理による最適化および学習に基づく最適化についての基礎知識を修得させるために,演習を行わせる.

キーワード

非線形計画法,制約なし最適化問題,学習オートマトン,学習アルゴリズム

関連科目

数理計画法

要件

「コンピュータ入門1,2」の履修を前提として講義を行う. さらに,「数理計画法」を履修していることが望ましい.

注意

適宜演習を課すので,すべての演習のレポートを必ず提出すること.

目標

1.数理モデルに基づいた数理処理による最適化手法と数理モデル化が困難な場合に有効である学習に基づく最適化手法とを修得させることによって, 工学諸分野において広く存在する最適化問題をシステマティックに解決する能力を育成する. 授業計画1∼8においては数理処理による最適化について講義し,授業計画9∼15においては学習に基づく最適化について講述する.

計画

1.工学における最適性と最適化の概念
2.最適化問題の定式化
3.制約なし最適化問題と降下法
4.直線探索
5.最急降下法
6.ニュートン法
7.準ニュートン法
8.直接探索法
9.学習オートマトンによる最適化(移動ロボットの迷路探索)
10.学習オートマトンの基本モデル
11.定常環境における学習アルゴリズム
12.学習アルゴリズムの特性
13.種々の学習アルゴリズムの比較
14.非定常環境における学習アルゴリズム
15.ノイズを含む観測値に基づく最適化
16.定期試験

評価

演習のレポートの提出状況およびその内容と試験の成績とを1:1の割合で評価し,その結果に講義への参加状況を加えたものを成績とする.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

特に指定しない. 適宜資料を配布する.

参考資料

馬場則夫·坂和正敏「数理計画法入門」共立出版

今野 浩·山下 浩「非線形計画法入門」日科技連

K.S.Narendra and M.A.L.Thathachar「Learning Automata -- An Introduction」 Prentice Hall

連絡先

最上(D102, 088-656-7505, moga@is.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 火曜日 17:00∼18:00,水曜日 15:30∼17:30 (年度ごとに学科の掲示を参照すること)