2008年度 工学部 知能情報工学科 夜間主コース — [選択] 3年(後期)

集積回路工学

Integrated Circuits

准教授

2単位

目的

集積回路に関する基本的知識とその設計法を習得する. レポート,小試験を実施して集積回路の設計に必要な基礎的知識を習得する.

概要

パルスとその基本動作,パルス増幅回路の特性を説明し,MOS-FETを用いた論理回路を解説する. コンピュータのメモリとしてバイポーラ トランジスタおよびMOS-FETのS-RAM,D-RAM,ROMの回路と使用方法を解説する. ASICに代表される集積回路の設計は重要であるので詳細に説明し,学生自身で集積回路を設計する.

要件

電気回路および演習,電子回路,物理学(物性,電気磁気学,力学,熱力学,光学,量子力学),数学(微分方程式,関数論,ベクトル,マトリックス,統計学,論理学)などの基礎学力を充分に備えていることが受講に際しての必要条件です

注意

受講初日に提出するレポートおよび受講の要件を満たしているか確認するための試験があるので,受講開始1ヶ月前の掲示板を確認すること.

目標

1.エレクトロニクスおよびコンピュータのハードウエアとソフトウエアのバランスの良い思考ができるための基礎的な知識を習得し,これを数理的に展開し,構造的なシステムの設計ができ,これを表現することができる能力の獲得を到達目標とする.

計画

1.MOS型の電界効果トランジスタI(構造,動作原理,種類)
2.MOS型の電界効果トランジスタII(電圧·電流特性)·レポート
3.MOS-FETを用いるインバータ回路I(種類,N-MOS)
4.MOS-FETを用いるインバータ回路II(C-MOS)·レポート
5.NAND論理回路
6.NOR論理回路·レポート
7.3状態論理回路
8.中間試験
9.半導体メモリI(MOS-FETを用いるメモリ,RAM)
10.半導体メモリII(P-RAM,バイポーラ メモリ)·レポート
11.集積回路の設計法·レポート
12.プログラマブル ロジック アレイ(PLA)
13.PLAを用いる設計例·小試験
14.集積回路システムの開発法
15.集積回路設計
16.定期試験

評価

講義中に行う中間試験および小試験と試験期間中に行う定期試験とレポートの結果を考慮し,受講姿勢にも配慮して成績を総合的に評価する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

参考資料

安藤和昭「パルス·ディジタル回路」

斉藤忠夫「電子回路入門」

連絡先

黒岩(kuroiwa@faculty.chiba-u(no-spam).jp)
オフィスアワー: 開講年度に別途掲示する

備考

1.大学院でさらに高度な集積回路設計技術を学ぶための基礎的科目であるので,特に進学希望者は必ず習得する必要がある.
2.成績評価に対する平常点と試験の比率は4:6とする. 平常点には講義への参加状況,演習の回答及びレポートの提出状況と内容を含み,試験には小試験及び最終試験の成績を含む.