2008年度 工学部 機械工学科 夜間主コース — [選択] 3年(後期)

内燃機関

Internal Combustion Engine

教授・木戸口 善行

2単位

目的

自動車,船舶,航空機や産業,建設,農業用などの動力源として広く利用されている内燃機関につ いて,機械工学の立場からその動作原理,構造を理解し,燃料のエネルギー変換過程と大気汚染物質の低減法の基礎 知識を修得する.

概要

燃料の燃焼によるエネルギーを有効に利用し,また大気汚染物質の排出を抑制できる動力源を得るために, 内燃機関の熱力学を基本にして,仕事とサイクルと熱効率の関係,また,ガソリンエンジン,ディーゼルエンジンお よびガスタービンなど各種内燃機関の燃料特性と燃焼方式,およびその特徴を講述する.

キーワード

原動機,内燃機関,熱効率

先行科目

工業熱力学

要件

工業熱力学を履修していることが望ましい.

注意

演習を行うので電卓を持参のこと.

目標

1.熱力学,燃料,燃焼と動力変換との関係を理解して,エネルギー資源の有効利用と大気環境問題を習得する.

計画

1.(1)内燃機関の概要と歴史的考察
2.内燃機関の熱力学
3.(2)各種ガスサイクルと熱効率
4.(3)出力及びトルク
5.(4)熱力学の小テストとレポート
6.燃料と燃焼
7.(5)炭化水素燃料の種類と性状
8.(6)燃焼の基礎理論
9.(7)火花点火機関の燃焼
10.(8)圧縮着火機関の燃焼
11.(9)燃料と燃焼の小テストとレポート
12.シリンダ内ガス交換
13.(10)4サイクル機関のガス交換過程
14.(11)2サイクル機関のガス交換過程
15.火花点火機関と圧縮着火機関
16.(12)燃料供給装置·点火装置と予混合燃焼方式

評価

講義に対する理解力は,学期末試験の成績を主体に評価するとともに,受講姿勢,授業中の質疑応答 およびレポートならびに講義ノートを含めて総合的に評価する.

対象学生

開講コース学生のみ履修可能

教科書

廣安広之·寶諸幸男著「内燃機関」コロナ社

参考資料

河野·角田·藤本·氏家著「最新内燃機関」朝倉書店

一色·北山著「わかりやすい熱力学」北森出版

専門書として,長尾不二夫著「内燃機関講義」

養賢堂洋書として,W. W. Pulkrabek" INTERNAL COMBUSTION ENGINEi "PRENTICE HALL.

連絡先

エコシステム棟5階503室
オフィスアワー: いつでも,どうぞ.

備考

1.「工業熱力学」の履修を前提として講義を行う. 学期の前半に熱力学の完全ガスの範囲の小テストを実施 する.
2.期末試験,レポートなどの成績を70%の比率とし,授業への取組み状況,質疑 応答,講義ノートなどの平常点の比率を30%とする.