2008年度 先端技術科学教育部 システム創生工学専攻 電気電子創生工学コース 博士前期課程

システム解析特論

Advanced Theory of System Analysis

理事・川上 博

2単位

目的

集中定数系で記述される動的システムに関して,モデリング,解析手法,設計手法について講述する.

概要

古典力学や電気回路は,時間を独立変数,状態を従属変数と考え,状態に関する微分方程式でモデル化されるシステムの典型的な例である.この講義では,主として次の3点について講述する.1.線形集中定数系の解析方法を概観し,他の講義で扱われる内容との関連性を明確にする.2.非線形システムにみられる現象を紹介し,定性的な解析手法を展開する.3.線形系は非線形系の局所的な近似系と考えることができる.このことに関する両者の密接な関係を講述する.

目標

1.線形システムの時間応答,周波数応答,安定性について理解する.
2.非線形システムについて,定性的解析手法を理解し,大域的な現象を理解する.

計画

1.動的システムと力学系モデルの例について考える(2回分)
2.力学系の構成要素について考える
3.力学系の構造を分類する(2回分)
4.平衡点とその安定性を考える(3回分)
5.離散時間システムの固定点とその安定性を解析する(2回分)
6.リズム現象と周期振動の解析法をみる(2回分)
7.不変集合と分岐現象を知る
8.大域的性質とカオスを紹介する
9.線形現象と非線形現象について考える
10.まとめとテスト

連絡先

川上(E棟3階北 C-7, 088-656-7465, hukugakk@honbu.tokushima-u.ac(no-spam).jp)