ドイツ言語文化環境論
教授・石川 榮作
2単位
目的
ニーベルンゲン伝説はゲルマン民族移動時代にライン·フランケンの領土に生まれ，その後のゲルマン·ドイツ文化に多大な影響を及ぼした．本授業では，古代から中世および近代を経て現代に至るまでのニーベルンゲン伝説の変遷を辿りながら，それぞれの時代の作品を部分的に講読するとともに，それらの作品の特質を探っていくことにしたい．
概要
ニーベルンゲン伝説の系譜
キーワード
ニーベルンゲン伝説，ニーベルンゲンの歌，ジークフリート伝説，ワーグナー，フリッツ·ラング
注意
学部の時に少なくともドイツ語8単位程度を履修済みであることを原則とする．
目標
| 1. | ニーベルンゲン伝説の系譜を辿ることによって，ゲルマン·ドイツ文化の変遷を正しく理解し，それぞれの時代の文化の特質を日本語の文章で表現することができる． |
計画
| 1. | ニーベルンゲン伝説の原型 |
| 2. | 北欧への第一次伝承 |
| 3. | 北欧への第二次伝承 |
| 4. | ドイツ中世英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』前編 |
| 5. | ドイツ中世英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』後編 |
| 6. | 十六世紀の韻文『不死身のザイフリート』 |
| 7. | ハンス·ザックスの悲劇『不死身のゾイフリート』 |
| 8. | 民衆本『不死身のジークフリート』 |
| 9. | ドイツ·ロマン派による伝承 |
| 10. | フケーの戯曲『大蛇殺しのジグルト』 |
| 11. | エルンスト·ラウパッハの戯曲『ニーベルンゲンの財宝』 |
| 12. | ヘッベルの戯曲『ニーベルンゲン』三部作 |
| 13. | ワーグナーの楽劇『指環』四部作(1) |
| 14. | ワーグナーの楽劇『指環』四部作(2) |
| 15. | 二十世紀におけるニーベルンゲン伝説 |
| 16. | 定期試験(レポート提出) |
評価
授業への取り組みとレポートによって，総合的に評価する．
再評価
行わない．
教科書
プリントを配付する．
連絡先
石川(088-656-7142, ishikawa@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
- オフィスアワー: 火曜日15時∼16時，ishikawa@ias.tokushima-u.ac.jp