2008年度 人間·自然環境研究科 人間環境専攻 修士課程 選択科目 欧米文化 — 1年(前期), 2年(前期)

ドイツ言語·文化特論

准教授・井戸 慶治

2単位

目的

ゲーテは文芸創作やヴァイマル公国での政務のかたわら,自然学のさまざまな分野での観察と研究を生涯続けた.特に興味深いのは彼の自然研究の方法とその根底をなす思想であり,それは近代科学の考え方とは異なり,早急な理論化を抑えて感覚的知覚から離れず,つねに全体との関連を考慮し,力や動的変化を重視する.本講義では,彼の自然学研究についてテキストに即して考察し,その背景をなす当時のドイツ思想や彼の文学作品との関連にも目を配りたい.

概要

ゲーテと自然

目標

1.ゲーテの自然研究·自然観の特色を理解することがまず目標であるが,それが自然·環境に関する考察の参考となればさいわいである.

計画

1.1)-3)自然Naturという概念について.ゲーテの生涯と自然研究全体の概観
2.4)-6)植物·動物に関する形態学Morphologie
3.7)-9)色彩論
4.10)-12)地質学.自然研究の方法と思想
5.13)-15)文学作品に表現された自然観

評価

授業への取り組みとレポートにより,総合的に評価する.

教科書

適宜プリントを配付する.

連絡先

井戸(ido@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
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