2008年度 人間·自然環境研究科 人間環境専攻 修士課程 選択科目 欧米文化 — 1年(前期), 2年(前期)

哲学的人間論II

教授・吉田 昌市

2単位

目的

古今東西の哲学的あるいは宗教的著作のなかから何かを選んで,そこで取り扱われている思想的問題を考察·検討する.それを通して,思想や宗教を理解するために必要な訓練を与える.

概要

宗教哲学の諸問題.日本を代表する宗教哲学者の一人,波多野精一を取り上げ,その宗教哲学の立場がどのようなものであったかを考える.「波多野精一全集」(第三,四巻に所収)や単行本(いずれも岩波書店刊)が大学図書館にあるので,受講者はそれを借り出されたい.

キーワード

自然,文化,宗教

注意

疑問の点をはっきり発言するなど,積極的に講義に参加することを期待します.

目標

1.取り上げられる哲学的問題を,批判的に理解できるようになること

計画

1.前期は,宗教哲学三部作と言われる『宗教哲学序論』『宗教哲学』『時と永遠』,特に『時と永遠』を中心に,波多野宗教哲学の基本概念を解説する.1. 自然・文化・宗教
2.自然的生と文化的生
3.時間性とその克服
4.自己実現
5.活動と観想
6.不死性と無終極性
7.まとめ(1)
8.エロースとアガペー
9.神聖性
10.創造
11.表現と象徴
12.信仰
13.永遠と時
14.罪,救い,死
15.まとめ(2)
16.成績評価と評価の講評

評価

授業に取り組む態度と期末のレポートによって評価する.

再評価

(再試験を)行う.

教科書

上記以外は講義のなかで指示する.

連絡先

吉田(1230, 088-656-7150, shoichi@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
オフィスアワー: 水曜 12時から13時, 1号館 1230室(南棟2階奥), shoichi@ias.tokushima-u.ac.jp