2008年度 人間·自然環境研究科 人間環境専攻 修士課程 選択科目 経済社会 — 1年(前期), 2年(前期)

地域社会論II

准教授・豊田 哲也

2単位

目的

都市地理学と都市経済学,あるいは経済地理学と地域経済学は,都市や地域の経済的諸現象を解明するという共通したテーマを取り扱いながらも,その研究アプローチには大きな差異が存在する.すなわち,前者は具体的な現象が生起する空間的パターンの実証分析を重視するが,後者は演繹モデルを用いた数学的な理論分析を重視する.この授業ではこの2つの学問的な枠組みを学びつつ,両者を結びつけた研究の可能性を探求する.

概要

都市構造論研究

キーワード

地理学,地域問題,都市経済学,都市のモデル化,地域科学

注意

都市地理学,ミクロ経済学,都市計画学のいずれかについて基本的な知識があることが望ましい.実践的な英文読解力と基礎的な経済数学が必要である.なお,開講時間は受講者との協議により変更することがあるほか,受講者の関心に応じて下記の授業計画を一部変更することがある.

目標

1.都市地理学と都市経済学の基本的な理論枠組みを理解し,都市に関わる地域問題の構造的要因や政策課題を論理的に議論することができる.

計画

1.テキストの講読と解説を中心に進める.受講者には毎回発表や発言が求められる.
2.都市と都市化の概念
3.都市集中のメカニズム
4.都市システムの理論
5.都市内の土地利用
6.住宅立地と都市構造モデル
7.地価と地代の理論
8.地価問題と土地政策
9.都市の成長理論
10.人口移動と地域間格差
11.産業集積の形成過程
12.都市再生と地域政策
13.都市の成長管理とコンパクトシティ
14.環境調和型の都市開発モデル

評価

教科書や参考文献の発表や発言内容から,理解度や努力を評価し成績を判定する.

教科書

中村良平·田渕隆俊著 『都市と地域の経済学』 有斐閣ブックス

このほか関連する参考文献を紹介する.

連絡先

豊田(2329, 088-656-7154, toyoda@ias.tokushima-u.ac(no-spam).jp)
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