地域社会論III演習(社会変動特論)
准教授・樋口 直人
2単位
目的
本年度は，ポスト55年体制の地域政治を素材として，社会変動のローカルな位相について，比較政治-社会変動論の観点から分権を輪読する．具体的には，改革派や無党派の知事が各地で出現し，また住民投票やポピュリズムなど，新たな政治手法が統治したことを，具体的な素材を用いつつ，理論的に考える．これまで私が行ってきた徳島，高知，東京，長野，滋賀での調査を踏まえて，個別事例を解釈する方法を学んでいく．
概要
ポスト55年体制の地方政治
キーワード
地方政治，政治変動，住民投票，比較政治，改革派知事
注意
予備知識を前提としないが，1回の講義で2つの文献を読むことを目標とする．受講する方は，初回の授業の前にhiguchinaoto@yahoo.co.jpまでご連絡ください．
目標
| 1. | 現代社会の特質を，特定の概念を通じて把握する． 細分化された社会科学の領域を横断するような概念の理解を通じて，広くものごとをとらえる視点をはぐくむ．英語の文献を読むことにより，社会科学の原典を読む力を養う． |
計画
| 1. | オリエンテーション |
| 2. | テキスト第1章，サブテキスト1 |
| 3. | テキスト第2章，住民投票に関する文献 |
| 4. | テキスト第3章，緑の党に関する文献 |
| 5. | テキスト第4章，改革派知事に関する文献 |
| 6. | テキスト第5章，比較政治に関する講義 |
| 7. | テキスト第6章，民主主義論に関する文献 |
| 8. | テキスト第7章，新行政経営に関する文献 |
| 9. | テキスト第8章，脱物質主義に関する文献 |
| 10. | テキスト第9章，緑の党に関する文献 |
| 11. | テキスト終章，ハンナ・アレントに関する文献 |
| 12. | 長野県政に関する文献 |
| 13. | ポピュリズムに関する文献 |
| 14. | 〃 |
| 15. | 〃 |
| 16. | まとめ |
評価
出席と発表による．
教科書
教科書 久保田滋他編『住民投票と政治変動:吉野川可動堰問題と民主主義の実験』ミネルヴァ書房，2007年
参考書 大嶽秀夫『日本型ポピュリズム』中公新書，2003年
Herbert Kitschelt, 1995, The Radical Right in Western Europe, University of Michigan Press.
参考資料
今井一『住民投票』岩波新書
篠原一『市民の政治学』岩波新書
連絡先
樋口(1210, 088-656-7200, vyw03403@nifty.ne(no-spam).jp)
水曜日昼休み
備考
今年度開講せず